近年、全国各地で開催されている芸術祭ですが、その先駆けとも言える存在が「BIWAKOビエンナーレ」です。9月20日(土)からは「国際芸術祭BIWAKOビエンナーレ2025“流転~FLUX”」がスタート。今回で11回目の開催となりました。

 初開催は2001年で、当時は滋賀県大津市のびわ湖ホールおよび、その周辺を舞台に行われました。2003年からは同県近江八幡市に拠点を移し、現在に続きます。


歴史的な建物の保存と継承も目的のひとつ

 2年に1度行われるこの芸術祭が目指すのは、歴史的な建物の保存と継承の方法として、アートの力でこれらを再生し、公開空間として蘇らせること。そして、それによる“日本人の持つ美意識の回復”です。

 こうした理由からメイン会場は、近江八幡市の旧市街地に点在する江⼾・明治期の町家や、かつての酒蔵・醤油蔵など古い建物が中心となっています。

会場は近江八幡市内の3エリア

 今回の「国際芸術祭BIWAKOビエンナーレ2025“流転~FLUX”」の開催エリアは、「近江八幡旧市街地」のほか、琵琶湖に浮かぶ「沖島」、そして、今回初めての会場となる、聖徳太子ゆかりの地である「長命寺」。おもにこの3つのエリアで作品が展示されています。

2025.10.12(日)
文・写真=石川博也