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 9月16日(火)スタートのTVドラマ「君がトクベツ」に出演する女優・矢吹奈子さん。イケメン嫌いの陰キャ女子・さほ子と、国民的アイドル・皇太の恋模様を描いた大人気ラブコメ漫画が、今年6月の映画化に続き、待望のテレビドラマ化。矢吹さんは、クセ強キャラとして話題を呼んだ国民的女優・七瀬えみか役をドラマ版でも熱演している。

 後篇では、矢吹さんが語る作品への思いや、役作りのこだわり、共演者とのエピソードについてインタビューをお届け。

【前篇】【日韓オーディション番組経験者】元IZ*ONEの矢吹奈子(24)が語る“あの頃”と新たな挑戦


原作者・幸田先生の一言に安心しました

――七瀬えみかという、原作でも大人気のキャラを演じることが決まったときの思いを教えてください。

 正直、とても可愛い子なので「自分で大丈夫かな?」と、心配でした。だから、かなりのプレッシャーもあって、中学生みたいに部屋に「七瀬えみか」と書いた紙や原作の幸田もも子先生が描かれたイラストを貼って、「えみかちゃんになれますように!」と、願掛けのようなこともしました(笑)。原作のイメージを壊さないよう演じたいと思う一方で、原作のまま演じてしまうと、ドラマらしさがなくなってしまうので、前もって「この表情は絶対にやりたい!」というものをチェックしました。

――原作の幸田先生にもお会いした時のエピソードがあれば教えてください。

 幸田先生とは撮影後に、さほ子役の畑 芽育ちゃんと一緒にご飯にも行ったのですが、叶翔くん(木村慧人)との遊園地デートのシーンの撮影日に現場で初めてお会いしました。そのとき、すぐにご挨拶に行って、「えみかちゃんは、どういうところを意識して演じたらいいですか?」と聞きました。そうしたら、先生が「感情がすぐに顔に出てしまう子なので、そこを表現してもらえたら」って言ってくださって。でも、その後に「奈子ちゃんは、えみかちゃんだから!」と言ってくださり、ちょっと安心しました。

――ちなみに、6月に「映画版」が公開され、周りの反応はいかがでしたか?

 嬉しいことに、みなさんとても温かい反応ばかりだったんです! 実は「映画版」の撮影と同時進行で、今回放送される「ドラマ版」も撮影していました。「映画版」では、えみかちゃんとさほ子ちゃんのどちらも“同じ人に想いを寄せている”ということを勘違いしたままで終わっていたので、今回の「ドラマ版」では、その誤解が解けるシーンがあります。あとは、えみかちゃんと叶翔くんの恋模様も描かれています。だから、私的には「ドラマ版」の放送もとても楽しみです。

2025.09.16(火)
文=くれい響
写真=平松市聖
スタイリング=松尾正美
ヘア&メイク=舩戸美咲