歴史ある図書室や荘厳なホールに心震えるボドリアン図書館
3つの名所はキャットストリート（Catte Street）を軸に移動すると、わかりやすいでしょう。通りの並びにある大学のオフィシャルショップで道を聞くと、地図を見せながら行き方を教えてくれました。地図アプリも有効です。
キャットストリートに面したボドリアン図書館では、一般の人が唯一図書館内に入れる機会である「デューク・ハンフリー図書館ツアー」（夏は売り切れにご注意）に参加を。
ツアーの集合場所は第4作目『ハリー・ポッターと炎のゴブレット（以下、炎のゴブレット）』で、マクゴナガル先生がロンに舞踏会のダンスを教えるシーンのところ。天井を埋め尽くす精緻な手彫りのヴォールトに圧倒されます。
そして600年の歴史を誇る、ヨーロッパで最古の図書館のひとつ、デューク・ハンフリー図書館内へ。ここは第1作目の『ハリーポッターと賢者の石』（以下、『賢者の石』）に登場。ハリーが透明なマントをまとってホグワーツ図書館の立ち入り禁止区域に忍び込み、開いた本が叫びだして管理人のアーガス・フィルチに見つかりそうになる、というシーンです。
また、同じく『賢者の石』でハリーがヴォルデモートとの最初の対決から回復する医務室のシーンとして、さらに第3作目『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』でハリーとハーマイオニーがヒッポグリフのバックビークとシリウス・ブラックを救うために過去へ戻るシーンにも登場しています。
図書館ツアーでは、物語の追体験ができるとともに、デューク・ハンフリー図書館の600年にわたる豊かな歴史について知ることができます。規則正しくずらりと並ぶ書架に収まった年代ものの書物や書類に、その歴史の重みを感じます。
2025.09.10(水)
文・撮影＝古関千恵子
