この記事の連載

 エジンバラの伝統とモダニズム、荒々しい自然や神話の世界など、この街の多面的な魅力が表現されたWエジンバラ。再開発エリアの中心に位置し、今のエジンバラのアイコン的存在です。最先端ホテルにステイして、魔法の世界を歩く。ちょっと不思議な感覚です。

【舞台やドラマ版の制作も話題】今こそ「ハリー・ポッター」聖地巡礼へ!
要塞都市の旧市街、“最高傑作”の新市街。「ハリー・ポッター」誕生の地をぶらり旅


地元アーティストの作品で飾られた、新市街の新しいランドマーク

 新市街の再開発エリア、セント・ジェームズ・クォーターはショップやレストラン、エンターテインメントが集結した、今人気のスポット。その中心的存在が、2023年11月に開業した、こちらWエジンバラです。

 エジンバラのスカイラインに新たなインパクトを与えた「リボン・ビルディング」、リボン・ビルディングと内部でコネクトした「クォーターハウス」、エジンバラの伝統を伝える「ジェームズ・クレイグ・ウォーク」。Wエジンバラは、この3つの建物からなります。

 「W ホテルズ ワールドワイド(通称W)」といえば、その土地のシンボリックなモチーフを、遊び心を効かせたデザインで体現した、エッジーなホテルブランド。これまでいくつかのWをみてきて、その徹底的なリサーチには驚かされたものです。

 Wエジンバラでは、スコットランド出身のアーティストをフィーチャー。特に全面に押し出しているのが、写真家&ディレクターのジョディ・マン(Jodie Mann)です。

 彼女はスコットランドの荒々しい風景、波乱に満ちた歴史、活気に溢れる文化、豊かな民間伝承など、あらゆるファクターを織り込み、Wの美学と呼応した作品群を提案。その方法として選んだのは、スコットランドを象徴する動物を、荒々しい自然の中で擬人化して描くこと。スイートルームなどで、彼女の作品を目にすることができます。

 また、クォーターハウスのロビーには青い水しぶきのような大掛かりなアクリルの作品が。こちらはクレイグ・ブラックによる作品「Beyond the Fusion」。アクリル絵の具を使った“アクリル・フュージョン”という手法で、ハンドペイントした作品です。

 クレイグ・ブラックの作品はSUSHISAMBAやシェフズテーブルにも飾られています。

2025.06.14(土)
文・撮影=古関千恵子