この記事の連載
- トルコ未知なるエーゲ海リゾート #1
- トルコ未知なるエーゲ海リゾート #2
- トルコ未知なるエーゲ海リゾート #3
豊かな食材、伝統と革新のバランスを取りつつ進化するレストランシーン【ディナー篇】
アジア、中東、ヨーロッパなどの影響を受けながら、独自の発展を遂げてきたトルコ料理。オスマン帝国時代にも国外のエッセンスを多彩に取り込んで融合しているため、宮廷料理だけでも多様な料理が見られます。
トルコ最大の都市・イスタンブルには各地方の美味が集結しているとは言え、たとえばエーゲ海沿岸エリアと首都アンカラのあるアナトリア~東部の山岳地方では気候も産物も異なるため地域ごとに伝統的な料理が存在し、一括りにはできません。
今回ご紹介するオリーブの原産地とも言われるエーゲ海沿岸エリアは、特産のオリーブオイル、ヨーグルトをはじめとする乳製品をふんだんに使っているのが特徴。ナスやトマト、キュウリなどの野菜、クルミやピスタチオ、ヘーゼルナッツなどのナッツ類も料理に取り入れています。
また、羊やチキンのケバブ料理の印象が強いトルコ料理ですが、エーゲ海沿岸ではエビ、イカやタコ、ムール貝、カキなどの貝類、白身魚のハタ(スズキ)といったシーフードを使ってグリルやフライにしたり煮込んだり、といった料理も多数あります。
魚介と野菜を中心にしたヘルシーで彩りも鮮やかなエーゲ海エリアのトルコ料理。2024年ミシュランガイドのイズミル、ボドルム(ムーラ)版では13軒が1ツ星とビブグルマンを獲得しています。旅の最重要案件とも言える美味しい味覚体験の一助となる、絶対に外さないレストランをご紹介します。
●Ortaya Alacati(オルタヤ・アラチャトゥ)@イズミル/アラチャトゥ
イズミルのアドナン・メンディス空港から車で約1時間。アラチャトゥのハジュミス広場にある人気のレストランはメゼ(前菜)の種類が多く、ワインやラクと呼ばれるトルコの蒸留酒の水割りと一緒に楽しめます。大きな桑の木の下のオープンテラスで開放感たっぷり。
Ortaya alacati
オルタヤ・アラチャトゥ
●Orfoz Restaurant (オルフォズレストラン)@ムーラ/ボドルム
トルコのエーゲ海エリア屈指のリゾート地、ボドルムにあるシーフードをメインとしたレストラン。2024年のミシュラン、ゴーエミヨの候補になったのも頷けるクオリティの高い料理を提供しています。海まですぐのロケーションで、テラス席で潮風を感じながら魚介料理の数々を堪能して。
Orfoz Restaurant
オルフォズ・レストラン
●Sait(サイド)@ムーラ/ボドルム
ハイブランドショップが軒を連ねる、ボドルムのヤリカヴァク マリーナにあるシーサイドレストラン。抜群のロケーションだけでなく料理のクオリティも高いため、各国セレブも訪れるとか。海に沈む夕日を眺めながらの食事は、デザートに至るまで感動的。
Sait Kitchen&Lounge
サイドキッチンアンドラウンジ
●Garson Şükrü (ガルソン シュクル )@デニズリ/マーケス
車でパムッカレから30分、デニズリ・チャルダク空港からは1時間ほどのところにあるオープンエアのレストラン、ガルソン・シュクル。ラムのケバブや牛レバーのソテーが有名なこちら、創意工夫が施された大胆な盛り付けで料理が提供されます。デザートのフルーツからもトルコの食材の豊かさが感じられます。
Garson Şükrü
ガルソン シュクル
※2024年9月12日現在1TL(トルコリラ)=4.18円
2024.09.14(土)
文=CREA編集部
写真=橋本 篤