短期サイクルの衣替え
この新しい「着替え場」は限られた収納ですから、うまく活用するためにルールを設定。まずここ2週間くらいの間に着る定番もの、「今旬」のワードローブだけをおくこと。寝室のクローゼットは「次旬」コーナーにして、扉の右側から順に取り出しやすく服を並べておく。そうして2週間ごとに「次旬」服→「今旬」服へ、順繰りにワードローブを入れ替えていく、とザッとこんな感じです。
つまり短期サイクルの衣替えです。実際やってみると少しずつだから負担に感じないし、むしろそろそろ空気が冷たくなってるから上着が必要になりそうだとか、季節の移り変わりに敏感になったみたい。
靴とバッグまで身につけた状態で、鏡チェックできるので、コーディネートに迷う時間も短縮できて。なにより自然光に包まれて身繕いすると肌の色も明るく見えるからかしら、普段着でもウキウキ選べちゃう(笑)。おひさまの光は人の五感にすごくパワーを与えてくれるものなんですね。
着替えの時間がとっても快適になって、なぜもっと早く収納を変えなかったのかしらと思ったけれど、「クローゼットは寝室にあるもの」「洋服ダンスは夫と一緒にするもの」という思いこみに縛られていたんでしょうね。「あたり前」収納から自由になって、風通しよくワードローブを入れ替えることで、おしゃれを楽しむ気持ちがずっと新鮮でいられる気がします。
Column
石村由起子の暮らしの“ツカミドコロ”
石村由起子さんといえば、人気のクラフト作家や料理家、エッセイストなど生活美学のある人たちが一目おく、暮らし上手です。
祖母から受け継いだ知恵と礼節、愛するモノを捨てずに活かすワザ、「これだけは」と手をかけてきた習慣など、多忙な日々のなかでも心豊かに暮らすために石村さんが「大切にしてきた」視点とアイディアを、CREA WEB読者に指南。年齢をこえて共感できるチャーミングな暮らし術を、プライベートフォトを添えて綴ります。
2014.03.17(月)
文・構成=おおいしれいこ
撮影=石村由起子