この記事の連載

美容のために飼い始めた“ヒル”

――何かとのめり込みがちな印象がありますが、最近ハマっている美容法はありますか?

 最近、ヒルを飼い出しました。

――なんでまたヒルを!?

 『そうです、私が美容バカです。』の中で「献血したら若返るかも」と描きましたが、血圧が低い私にとって献血ってなかなかハードルが高くて、血圧を上げるために猛ダッシュで献血ルームへ行っても数値が足りなくてできないことも多くて……。

 代わりに何かできないかと考えて、めちゃくちゃ検索してヒルに血を吸わせる方法にたどり着きました。昔は民間療法で肩こりを治すためにヒルに血を吸わせたり、ロシアでは今でも凍傷の治療に吸わせたりしているみたいですね。

 もともとは細長いヒルに血を吸わせると、3倍くらいの大きさに膨らんで、お腹がいっぱいになるところんって転げ落ちるんですよ。そんな様子を見ていたらだんだん母性が湧いてきてしまって。

――ヒルってどこで売っているんですか?

 「ヤフオク!」です。3匹買いました。

――改めて“美”への執念がすごいです!

 漫画を読んでくださった方からの感想でいちばん嬉しいのが「全然役には立たないけれど、何となく美容へのモチベーションが上がった」です(笑)。まだまだゴールには程遠いのですが、美容のためにこんなにバカバカしく、迷走している人がいるんだなと楽しんでもらえたら。

――漫画にも登場する担当編集者の「おヤナさん」は、まんきつさんとの出会いをきっかけに美容に目覚めたのではないでしょうか。

 そうですね。初めの頃は洗顔フォームはチューブから出したまま、熱いお湯でザバーっと流していたおヤナさんでしたが、今ではお肌もどんどんきれいになって。ヘアケアなんて、私よりも詳しいくらいなんですよ。

――4月から「まんきつのぶらり美容放浪記~美容ワンダーランドへ小旅行」の配信もスタートし、『そうです、私が美容バカです。』の新シリーズも来月にもスタート予定ということで。まだまだ「ゴールには程遠い」とのことですが、まんきつさんは最終的にどこを目指しているのでしょう?

 「まんきつのぶらり美容放浪記~美容ワンダーランドへ小旅行」では、私のお友達をゲストに呼んで、美容にまつわる色んなお話をしています。といっても、友達が少ないので、長くは続かないかもしれませんが(笑)。おヤナさんにもゲストとして登場してもらう予定です。

 年齢の重ね方で私が憧れているのは、童話作家の角野栄子さん。80代でも背筋がシャンとしていて、かわいくて、おしゃれで、何よりもすごく楽しそうで……あんな風に年齢を重ねられたら素敵ですよね。

まんきつ

1975年、埼玉県生まれ。サウナ好きが高じてサウナを舞台に描いた漫画『湯遊ワンダーランド』(扶桑社)が2023年にドラマ化もされ話題となった。その他の著書に『アル中ワンダーランド』(扶桑社)、『ハルモヤさん』(新潮社)など。現在はマガジンハウスにて『そうです、私が美容バカです。』(新シリーズ準備中)、「週刊SPA!」にて『犬々ワンダーランド』連載中(1巻発売中)。AuDeeでは隔週で「まんきつのぶらり美容放浪記~美容ワンダーランドへ小旅行」を配信中。
https://shuro.world/manga/biyoubakadesu/

そうです、私が美容バカです。

定価 1,210円(税込)
マガジンハウス
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次の話を読む【マンガ】『そうです、私が美容バカです。』“美肌のために土も食べる”まんきつが美容に目覚めたきっかけ

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2024.06.08(土)
文=河西みのり
撮影=細田 忠