ビリー・アイリッシュは「6年前から投げられていた」
アーティストの被害は、主に夏の米国で多発していた。そのためコロナ禍明けのいっときの狂騒だった可能性もあるが、まだ安心はできない。11月にアルゼンチンでコンサートを行ったテイラー・スウィフトは常識的な注意喚起を行った。
「ステージに物を投げられると本当にびっくりする。それでダンサーが転ぶかもしれない。プレゼントをくれるのは嬉しいけど、ステージには投げないでほしい」
さらに、Z世代ファンを多く抱えるビリー・アイリッシュの場合、コロナ禍以前より物を投げられていたという。
「もう6年ほど、ステージ上で物を投げつけられてる。今、さも新しい現象かのように取り上げられているのが不思議」
アーティストが無防備であることが多い現行のコンサートの形態は、演者側と観客側の相互信頼で成り立っている。その信頼関係が崩れてしまえば、公演のかたちが一変する可能性がある。日本のコンサートマナーは比較的良いとされているが、マナーは守るに越したことはない。
2023.12.30(土)
文=辰巳JUNK