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「戦争は、理屈じゃない」

――映画を最後まで見て、戦争や平和については、思うことは以前から持っていたけれど、より自分事として関心を持とうと思える作品だなと思いました。眞栄田さんは、この映画に出て、戦争や平和について、どのようなことを思いましたか?

眞栄田 今までにも、「戦争を伝えていかないといけない」という言葉はよく聞いてきたんですけど、その本質については、そこまでわかってなかったんじゃないかと思うんですね。でも、この映画に出てみて、言葉として理解するだけじゃなくて、ちゃんと自分の中にそういう気持ちが持てたことは大きかったですね。

 やっぱり、実際に防空壕に行って長い時間撮影していると、本当に人々がこの中で生活していたんだなという実感を持ったし、「戦争を伝えていかないといけない」という思いが強く出てきました。映画の中には、「戦争は、理屈じゃない。だめなものはだめなんだ」というメッセージがありますけど、そういう思いは、僕らの世代でも持っていると思うんです。今も戦争が起こっていますが、他人事に思うのではなく、「戦争は、理屈じゃない。だめなものはだめなんだ」という感覚を持つことは大事だし。それくらいのシンプルなことも、伝えていくことが大切なんだなということを、この映画を通して感じました。

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眞栄田郷敦(まえだ・ごうどん)

2000年生まれ。ロスアンゼルス出身。2019年『小さな恋のうた』で役者デビュー。近年の主な出演作に、映画『午前0時、キスしに来てよ』『東京リベンジャーズ』『カラダ探し』、『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編』、TVドラマ「ノーサイド・ゲーム」「プロミス・シンデレラ」「エルピス -希望、あるいは災い-」などがある。2024年1月19日には「ゴールデンカムイ」の公開が控えている。

映画『彼方の閃光』12月8日(金)公開

幼い頃に視力を失い、手術は成功するも色彩を感じられない20歳の少年、光。彼は、戦後日本を代表する写真家・東松照明の写真に導かれるように長崎へ。そこで自称革命家の友部からドキュメンタリー映画製作に誘われた光は、長崎・沖縄の戦争の痕跡を辿ることになる。道中、祖母から戦争体験を聞いて育った詠美や、沖縄と家族を愛する糸洲など、心に傷を抱えながらたくましく生きる人々との出会いを通して、光の人生は大きく動き出す――。

出演:眞栄田郷敦、池内博之、Awich、尚玄、伊藤正之、加藤雅也
監督:半野喜弘
原案:半野喜弘
脚本:半野喜弘、島尾ナツヲ、岡田亨
配給:ギグリーボックス
https://kanatanosenko.com/

衣装クレジット

チェーンネックレス 20,900円、ネックレス 25,300円/MARIHA(untlim 03-5466-1662)

次の話を読む「抱きしめられたときの感触に父を感じた」眞栄田郷敦が語る “アメリカン”な父との思い出

2023.12.12(火)
取材・文=西森路代
写真=深野未季
ヘアメイク=MISU(SANJU)
スタイリスト=MASAYA(PLY)