この記事の連載

食事になる「ディネットプレート」も食べ逃せない!

 秋から新登場の長江さんが手掛けるお食事メニュー、「ディネットプレート」3種も逃せません!

 「ハニースパイスチキンバーガー」は、ハチミツやシナモン、生姜、コショウ、白ワインなどを加えたマリネ液に漬けた鶏肉を低温調理でしっとり仕上げ、提供時に表面をカリッと焼き上げたターメリックが香るバンズにはさんだグルメなバーガー。間にはキャラメリゼしたタマネギのビネガー煮、トマトコンフィ、バジル、ルッコラもはさまれ、クミンを香らせてローストした春巻きの皮と、カシューナッツのカリカリした食感がアクセントに。

 バンズも自家製で、「私が、マウロ君と呼んで日々お世話する、そろそろ128歳になる天然酵母を使ってつくっています。もともとはイタリアからやって来た酵母で、この酵母を起こした人の名前がマウロと言うので、マウロ君(笑)。『今日は調子いいね』とか、『今日はイマイチだね。もうちょっと頑張って』とか、毎日話しかけながら世話をして焼いています」と、茶目っ気たっぷりに語る長江さん。愛情を込めてつくられたバンズはふっくら、しっとり、歯切れよく、甘みと塩気、酸味がほどよく混じり合う具材をやさしく包みこみます。

 同じくマウロ君の天然酵母を使ってつくられているのが、「ロースト野菜のフォカッチャ」です。フォカッチャにはそのときどきでローズマリーやオリーブなどを混ぜこみ、サンドする野菜もそのときあるものを。

 この日は長野県・軽井沢町の「軽井沢サラダふぁーむ」で長江さん自ら収穫してきた有機野菜を主に、ズッキーニ、丸ズッキーニ、白ナス、長ナス、パプリカ2種をロースト。フェンネル、サラダ3種、トマトコンフィ、タマネギのヴィネガー煮、バジルソースやヨーグルトソース、レモンの皮、果汁を散りばめてサンド。香りよくもっちり、ふっくらしたフォカッチャと幾重にも重なる野菜が一体となり、旨みが口いっぱいに広がります。

 「信州スモークサーモンとアボカドのクラブサンドウィッチ」は、北欧をイメージした食パンのサンドイッチ。信州スモークサーモンとアボカドのほか、ゆで卵やキュウリ、サラダ野菜、ケイパー、オニオン、ディル、クリームチーズソースなどをサンド。サーモンは臭みを感じさせず、アボカドやクリームチーズなどと間違いのない組み合わせで、素直なおいしさに顔がほころびます。

 ディネットプレートの付け合わせはいずれも、3種のジャガイモをハーブやニンニクとともに焼いた「いろどりローストポテト」と、「軽井沢サラダふぁーむ」などから届く野菜でつくられるサラダ。サラダに散りばめられたピクルスも自家製で、季節によってロースト野菜もサラダに仕立てます。

 食事のはじめには季節のスープが供され、この日はフォカッチャのクルトンとバジルソースを添えたミネストローネ。そして食後には、季節のグラスデセールも。この日は、オレンジの香りをほのかにまとわせたプルーンとイチジクのコンポートに、イチジクの葉の香りを移したクレーム・シャンティイ、練りパイ生地、フロマージュ・ブランのソルベ、自家製グラノーラ、オレンジの実を重ねて。最初から最後まで食材のおいしさを存分に楽しめる、大満足のセットメニューとなっています。

 「お食事のメニューにも、私がこれまでレストランで働いて培ってきた感覚と経験が生かされています。軽井沢の空気と自然の美しさを感じられるこの場所で、みなさんにゆったりと味わっていただけたらうれしいですね」と、長江さん。心もお腹も満たされ、軽井沢でのひとときが特別な時間となることに間違いありません。

» アフタヌーンティー篇はこちら

秋限定メニュー

期間 2023年9月15日(金)から冬季休業開始まで
時間 11:30~18:00(L.O.17:00)

クレソンリバーサイドストーリー旧軽井沢

所在地 長野県北佐久郡軽井沢町軽井沢680-1
電話番号 0267-46-8037
営業時間 10:00~18:00(L.O.17:00)
定休日 不定休 ※ホームページ参照のこと
※12月1日(金)からは冬季休業
https://www.cressonriver.jp/

← この連載をはじめから読む

2023.10.24(火)
文・撮影=瀬戸理恵子