この記事の連載

 夜な夜なマンガに夢中になる大人が急増する中、昨年、はじめて開催された「CREA夜ふかしマンガ大賞」。眠りにつく前の自分だけのひと時、ページをめくるたびに癒され、息を吞み、ときめき、泣いて笑って――。

 日中のあれこれを忘れさせ、新しい世界に連れ出してくれる、そんな力のある作品に今年も賞を贈ります。

 CREA秋号で発表されたベスト10以外にも、マンガ好きの推薦者と読者から多くの支持を集めた作品が多数ありました。そこで、CREA WEBでベスト11位~30位を一挙にご紹介。

 今回は第21位~25位を発表します!

» 21位『ホタルの嫁入り』橘オレコはこちら
» 22位『are you listening? アー・ユー・リスニング』ティリー・ウォルデン(著)三辺律子(翻訳)はこちら
» 23位『ローズ ローズィ ローズフル バッド』いくえみ綾はこちら
» 24位『ババンババンバンバンパイア』奥嶋ひろまさはこちら
» 25位『作りたい女と食べたい女』ゆざきさかおみはこちら
» 「夜ふかしマンガ大賞2023」1位~5位はこちら
» 「夜ふかしマンガ大賞2023」6位~10位はこちら
» 「夜ふかしマンガ大賞2023」11位~15位はこちら
» 「夜ふかしマンガ大賞2023」16位~20位はこちら
» 「夜ふかしマンガ大賞2023」26位~30位はこちら

CREA夜ふかしマンガ大賞とは…

マンガ好きの30名の推薦者とCREA編集部員、そして読者の投票により選ばれた「思わず夜ふかしして読みたくなる」そして、「いま、CREA読者に本当におすすめしたい」作品に贈る賞。2022年7月~23年6月に単行本の新刊が発売された(ただし、合計5巻以内)、もしくは、雑誌などに最新話が発表された作品から選出。

◆21位『ホタルの嫁入り』橘オレコ

 TBS系でテレビドラマ化された「プロミス・シンデレラ」の作者・橘オレコが手掛けるラブサスペンス!

 時は明治。名家の娘・紗都子は美貌に恵まれるも、幼い頃から心臓が悪く、余命は僅か。そんな紗都子の唯一の夢は、育ててくれた父への恩返しになる結婚をすること。

 しかしある日、町に出かけた紗都子は突然男たちに攫われ、殺し屋に命を狙われてしまう――。その殺し屋は「ここの連中以上に俺を雇える金があればアンタ側についてもいい」と言い、紗都子は殺し屋に“ある提案”をする――。

 「裏サンデー」で連載中。既刊1巻。

「寝る前にキューーンとしたい時に読んでます」(コナリミサトさん マンガ家)

「令嬢と殺し屋、普通なら無縁なはずが生きるために結ばれた縁。死と隣り合わせのふたりの駆け引きが緊張感もあり、微笑ましくもあり、切なさもある」(実松由夏さん SHIBUYA TSUTAYAコミック担当)

「狂気を感じさせる、危ない男に魅力を感じる人は多いだろうなと思う。危なさの裏には孤独もあるわけで、このふたりでどう立ち向かっていくか楽しみ」(近西良昌さん 三省堂書店海老名店コミック担当)

「作者読みし始めた漫画でしたがやっぱり面白い! 殺し屋の青年と病弱な令嬢のスリリングな恋愛にキュンキュンよりハラハラしながら読んでます。こんな緊張感ある恋愛漫画は久しぶりに読みました」(あいみんさん 30代 会社員)

「体が弱く、家内で立場のない令嬢が誘拐され命を狙われ、自身の結婚を取引に殺し屋と手を組む。読み始めははちゃめちゃな殺し屋の理解に苦しむが、その裏には何があるのだろうか考えているうちに気づけば沼。次の展開が待ち遠しい!」(ちゅちゅさん 30代 会社員)

コナリミサト(こなり・みさと)さん
マンガ家

2004年『ヘチマミルク』(宝島社)でマンガ家デビュー。著書にドラマ化もされた『凪のお暇』(秋田書店)『珈琲いかがでしょう』(マッグガーデン)など。

実松由夏(さねまつ・ゆか)さん
SHIBUYA TSUTAYAコミック担当

名探偵コナン好きで、1999年よりSHIBUYA TSUTAYAにてコミックを担当。『CITY HUNTER』(集英社)を全巻読み返し、劇場版公開に備える。

近西良昌(ちかにし・よしまさ)さん
三省堂書店海老名店コミック担当

18歳で書店員になり、三省堂書店海老名店に勤務。学参担当を経て、2001年から20年以上コミックを担当。マンガ大賞に第2回より選考委員として参加。

2023.09.23(土)
文=CREA編集部
写真=平松市聖