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ソラの茎から作られる「ソラフラワー」の品揃えも豊富!

 タイらしいお花といえばソラフラワーもはずせません。ソラフラワーは東南アジア原産のマメ科の植物「ソラ」の茎を使って作られる造花です。ソラの茎をかつらむきにしてシート状にしたものを職人さんが一つ一つカットしたり、つまんだりしてお花の形にしています。

 スティックタイプのアロマディフューザーの先に付いていることがあるので、インテリアショップなどで見たことがある方もいるかもしれません。

 ソラフラワーが手に入るのはフラワーロードから少し北に移動した15、13のエリアです。ビニール袋にパンパンに入ったソラフラワーに囲まれた店内は、まるで雪で作られたかまくらの中にいるようで圧巻です。

 ソラの素材はもともと白(一部薄い赤色の場合もある)なので、ソラフラワーは基本的に白色なのですが、染色されたソラフラワーも並んでいます。カラフルなソラフラワーを見ることができるのはタイならではといった感じです。

 ウィークエンドマーケットでは、ディフューザーに使うボトル、スティック、アロマオイルも手に入るので、それらとソラフラワーを合わせれば簡単にディフューザーセットが完成します。自分用に色々な香りのアロマをそろえたり、お土産にして配ったりしてもいいかもしれません。

暗がりに浮かび上がる、光を放つカフェで一休み

 買い物に疲れたら、市場内のいたるところにあるマッサージショップで一休みするのが定番ですが、今回は花で溢れたカフェで一服してみましょう。

 時計台からフラワーロードを抜けて、道なりに南西に歩くと25、26のエリアにたどり着きます。このあたりは古い家具や骨董品、古いポストカードや古本などを扱うアンティークショップが並ぶエリアになっています。

 アンティークならではの重厚感漂うエリアの暗がりに、射しこむ光によって浮かび上がるカフェが「WanTong Cafe」です。

 天井から無数に吊るされたジャスミンの花と金に装飾されたヤシのせいか、コロニアルホテルに足を踏み入れたような感覚を覚えます。

 ウィークエンドマーケットは大通りから細道に入ると全体的に薄暗いのですが、このカフェは天井から光を取り込んでおり、その光が無数の白いジャスミンに反射して美しく、いい意味で雑多なウィークエンドマーケットらしからぬスポットになっています。

 コーヒーや紅茶の他に、タイハーブシロップのソーダ割りなども提供していて、暑い中の買い物の途中で立ち寄るとまさに砂漠の中のオアシスのように喉を潤してくれます。

 手作りスイーツも絶品で、タイの黒糖や穀物を可愛らしくアレンジしたケーキやストロベリーの酸味が爽やかなケーキ、甘さ控えめでさっぱりとしたシュークリームなどがショーケースに並びます。

 カフェで一休みしたら、再びマーケットへ。広大な市場は一日ではとても回り切れません。旅程に余裕があれば土日の二日かけてウィークエンドマーケットを巡りましょう。

 最近ではマーケットの周りにショッピングモールができていて、最新のファッションやグルメも楽しむことができます。

 いかがでしたか? 初めてバンコクを訪れる人はもちろん、二度目、三度目の訪問で少しディープなバンコクを味わいたい人も、花をフックにバンコクを巡ってみるのがおすすめです。

 次回後編は、生花を求めてバンコク市内と郊外を巡る旅を皆さんにご紹介したいと思います。お楽しみに。

Chatuchak Weekend Market(チャトゥチャック・ウィークエンドマーケット)

所在地 Kamphaeng Phet Rd, Chatuchak, Bangkok 10900
アクセス 地下鉄(MRT)カムペーンペット駅、もしくはBTSモーチット駅下車、徒歩約5分
営業時間 毎週土・日 9:00~18:00  ※営業時間は店舗によって異なる
https://www.chatuchakmarket.org/

佐藤俊輔(さとう しゅんすけ)

フラワーデザイナー。大手百貨店退社後、花の世界へ。2014年モナコ国際親善作品展国内選考会で特別賞を受賞。'17年「女性自身」(光文社)、’19年日本最大級の花材通販「はなどんやアソシエ」にて季節のアレンジメントを連載。テレビ、ラジオ出演のほか伊勢丹メンズ館のディスプレイ装飾など幅広く活躍。CREA WEBにて「ブルームカレンダー」連載中。

次の話を読む【バンコクの生花を巡る旅】 深夜に賑わうタイ最大の生花市場& 蓮池で空撮できる人気スポットへ

Column

新しい私を、花と。
Playful Flower Life!

花を買って家に飾る、それだけでも十分に豊かな時間を過ごせるけど、花の楽しみ方はノールール。今まで知らなかった新しい花との付き合い方を、フラワーデザイナーの佐藤俊輔さんがお届け。もっと自由に花と触れ合って、プレイフルな日々を楽しもう。

 

2023.08.19(土)
文=佐藤俊輔