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●いまだに男女の差別ははっきりある

 昔、「少女マンガ」は「少年マンガ」より価値が低いものと見られていた時代があった。今では少女マンガ、少年マンガのどちらともいえない作品が多くなった。男性作家にも「少女マンガ」の土壌で発展した繊細な感情表現ができる人が増えている。

「男性がそれをやっても恥ずかしくない時代になったともいえますね。世の中全体が変わりつつあります。でも、いまだに男女の差別ははっきりあると思っています。そのうち男だとか女だとか言わなくていい時代が来るのかなと期待しています」

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水野英子(みずの・ひでこ)

1939年山口県生まれ。1955年「少女クラブ」にて15歳でデビュー。トキワ荘出身唯一の女性漫画家としても知られる。『ファイヤー!』で、1970年に小学館漫画賞を受賞、2010年に日本漫画家協会賞・文部科学大臣賞を受賞。現在も執筆活動を続けている。

復刻版 ファイヤー! 上

定価 2,420円(税込)
文藝春秋
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2023.03.31(金)
文=粟生こずえ
写真=鈴木七絵