歴史が詰まった、名物桜餅!

◆秋色庵 大坂家

 三田にある「秋色庵 大坂家」。300年以上の歴史があり、名物「秋色最中」をはじめ、伝統ある和菓子が並ぶ、東京を代表する老舗和菓子屋さんです。「秋色さくら餅」は焼き皮を使った関東風。

 三角形の桜餅ってはじめて! という方もいるかもしれませんが、これは「花のつぼみ」をイメージしたもの。お店のご先祖でもある俳人・秋色女が、幼くして才能を開花させたことにちなみ、この形の桜餅を考案したのだそう。

 つぼみをかたどるように織り込まれた生地は、薄く繊細に焼き上げてあり、ふっくらとやさしい食感。中にこし餡を包んだ、まるでクレープのようなつくりが面白い。餡のなめらかな舌触りが生地ともよく合い、桜葉の香りをまとった上品な甘さがナイスィーツ!

 老舗ならではのストーリーが詰まった、趣のある桜餅です。

秋色庵 大坂家

所在地 東京都港区三田3-1-9
電話番号 03-3451-7465
https://www.o-sakaya.com/

スイーツなかの

東京都立川市生まれ。早稲田大学卒業後、吉本興業に所属。子どもの頃から好きだったお菓子を独学で勉強し、唯一無二のスイーツ芸人として活動をはじめる。10年間吉本で活動後、特注のパンケーキハットをトレードマークに幅広く活躍中。老舗からコンビニまで多ジャンルの和洋菓子を一万種類以上食べ歩き、その確かな知識と情報で「林先生の初耳学」「メレンゲの気持ち」「スクール革命」など多数のテレビ番組に出演。西武渋谷店では自ら企画した催事「奥渋ギフト」を開催、行政と取り組んだ監修商品を発売するなど、幅広いシーンで活動中。
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Column

スイーツなかのの「よろスィーツ月報」

一万種類以上ものスイーツを食べ歩いた実績を誇り、今も日々その数を更新中のスイーツ芸人のスイーツなかのさんが、実際に食べておいしかった今いちおしの旬なスイーツを自信を持ってお届け!

2023.03.20(月)
文=スイーツなかの
撮影=深野未季