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どんどこ森を「歩こ、歩こ」

 ジブリパークの第一期開園では「ジブリの大倉庫」「青春の丘」「どんどこ森」の3エリアがオープンしています。

 どんどこ森は『となりのトトロ』をイメージしたエリア。実は、このモリコロパークにはジブリパークの出来る前からトトロに関連した施設があったのです。それは「サツキとメイの家」。

 2005年に開催された愛・地球博(愛知万博)のパビリオンとして建てられたもので、古き良き田園風景を再現するような、自然と人間が重なりあう“スローライフ”を体感できるためのもので、1年半もの歳月をかけて「本物の家」を造ったのです。

 原作の再現はもちろん、昔ながらの建築様式や生活様式を細部にわたりキッチリと再現。便利になっていく代わりに取りこぼしてしまった“何か”がそこにはあるようです。

 ディティールにもサツキとメイを感じさせる趣向を凝らしていて、帰るときには「おじゃましました、またね」と思わず声に出してしまいそうです。

 山頂の「どんどこ堂」はトトロのかたちをした約5メートルの木製遊具。愛知県産の杉やヒノキなどを使用しており、小学校以下の子どもたちが中に入って遊ぶことも。

 どんどこ森の山頂と麓は「どんどこ号」と名付けられたスロープカーでつながっているので、ベビーカーや車いすを利用の方、体の不自由な方も安心してトトロの世界観を満喫できます。

2023.02.19(日)
文=CREA編集部
写真=橋本 篤