パラグアイ唯一の世界遺産でマテの木を植樹

マテ茶博物館に貼ってあったクリスマスイベントのポスターでは、サンタクロースがマテ茶を持っていた

 マテ茶の味にもすっかり慣れた頃、最終目的地であるパラグアイ南部のベラヴィスタの街に着いた。このあたりはマテ茶の生産地として知られている。沿道にはマテの畑が延々と続いていた。この街の近くにはパラグアイ唯一の世界遺産、トリニダー遺跡がある。スケジュールには「植樹」とあった。

左:マテ茶博物館の前にあるグアンパとボンビージャのモニュメント
右:世界遺産の中にマテの木を植樹! 後方に見えるのがトリニダー遺跡

「世界遺産で植樹?」と、半信半疑でトリニダー遺跡に到着し、まずは遺跡の規模の大きさに驚き、歴史背景などの説明を聞きながら見学。植樹のことをすっかり忘れた頃に、メインの遺跡横にある広場のような一角に案内された。そこには小さな穴がいくつか掘られていて、植樹用の苗が用意されていた。マテの木の苗だ!

 促されるままに穴の中に根を入れて手で土を被せた。世界遺産の敷地内にマテの木を植えさせていただくという興奮の一瞬である。茶葉が収穫されるまでに3年、収穫してから乾燥させて熟成させてお茶になるまでにはさらに2年かかるという。この小さな苗のお茶を飲めるのは5年後ということだ。5年経ったらまた来なくては、と心に誓ったのだった。

 毎日お腹が苦しくなるほどお肉を食べ続けた10日間の南米滞在で、帰国後、体重計の数値はプラス2kgを示していた。移動の車の中でしかマテ茶を飲む機会がなかったことが原因かもしれない。そこで、さっそくパラグアイで買ってきた1kgのマテ茶を、パラグアイの観光大臣にいただいた牛角製高級グアンパで飲んでみることに。毎日たっぷり飲み続けて2週間、再び体重計に乗ってみると、なんと増えた体重がもとに戻っていた! もちろん、この原稿を書いているキーボードの傍らにもマテ茶。もう手放せないかも。

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パラグアイ観光庁
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たかせ藍沙 (たかせ あいしゃ)
トラベル&スパジャーナリスト。渡航130回超・50カ国超、海外スパ取材200軒超、ダイビング歴800本超。日々楽しい旅の提案を発信中。著書は『美食と雑貨と美肌の王国 魅惑のモロッコ』(ダイヤモンド社)、楽園写真家三好和義氏と共著の『死ぬまでに絶対行きたい世界の楽園リゾート』(PHP研究所)など。最新刊は薔薇でキレイになるためのMOOK『LOVE! ROSE』(宝島社)。
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Column

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2013.11.19(火)
text & photographs:Aisha Takase