世界を旅する女性トラベルライターが、これまでデジカメのメモリーの奥に眠らせたままだった小ネタをお蔵出しするのがこのコラム。敏腕の4人が、週替わりで登板します。

 第8回は、たかせ藍沙さんがアルゼンチンとパラグアイで知った、南米の人々の美しさの秘密について。

肉ばかり食べている南米の女性がスレンダーな理由とは?

パタゴニアで本格的マテ茶初体験! このマテ(グアンパ)はアルミ製だった

 南米での食事のメインはお肉。しかも、量がハンパではない。次から次へとお肉が運ばれてくるブラジルのシュラスコ料理を思い浮かべて欲しい。アルゼンチンでは「アサド」という炭火焼きをガンガン食べる。

 今回は、ヨーロッパ経由でアルゼンチンのブエノスアイレスへ行くルートを使った。大西洋を渡るロングフライトを終え、到着は夜。ホテルにチェックインした直後、待っていたのは巨大ステーキの洗礼だった。それは、これから始まるお肉の日々の序章に過ぎなかった。

 南米でのお肉の消費量は日本の約7倍。そんなにお肉ばかり食べているのなら、さぞや肥満が多く不健康なのだろうと思うかも知れない。でも、肥満率は日本よりも低いし、生活習慣病を患っている人も少ない。街を歩いているとスレンダーでカッコイイ美女もたくさん見かける。その秘密は、マテ茶にあった。

  次のページで詳しくご説明するが、今回の南米取材では本場のマテ茶を飲むことも楽しみのひとつだった。

アルゼンチンでは袋の中に茶葉入りカップとストローが入った簡易マテ茶セットも売られている

 最初の目的地のブエノスアイレスではマテ茶を飲む機会がないまま移動を開始。どこかでマテ茶をいただけないものかしらと思っていた矢先。パタゴニアのペンギンの生息地へと向かう車中でのことだった。バンの助手席に座っていたガイドの女性が何かを後へと渡してくれた。それは、まぎれもまなくマテ茶だった!

 マテ茶は、「マテ(パラグアイではグアンパ)」と呼ばれる容器にお茶を入れ、先に茶こしが付いた「ボンビージャ」というステンレスのストローで飲む。渡されたマテ茶は、思ったよりもクセがなくさっぱりとしている。外国人が飲みやすいようにと、茶葉の入れたてではなく、少し薄くなってから渡してくれたのだ。お砂糖やミルクを入れない日本茶に慣れている日本人には馴染みやすい味だろう。ひとり飲んではお湯を足し次の人へ。それが3周ほど回ったところで目的地に着いた。

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2013.11.19(火)
text & photographs:Aisha Takase