まさかの「駅に近寄らない1週間」

 浜名湖佐久米駅に到着すると、小さな子供連れファミリーやカップル、カメラを持った鉄道愛好家などで賑わっています。一緒に電車の到着を待っていて、ふと、おかしなことに気づきました。

 あれ、ユリカモメはどこ?

 毎シーズンに一度、カモメたちが駅に近寄らない1週間がある、らしいのです。それを教えてくれたのは、ユリカモメたちの世話をして22年という笹田順嗣さん。運悪く、その1週間にあたってしまったもよう……。

 笹田さんがこの駅へ通うようになったきっかけは、娘さんが駅舎内の喫茶店「かとれあ」を開き、越冬のために飛来するユリカモメの存在に気付いたから。

 最初は50羽ほどだったのが、世話をするようになり、今では600羽を数えるように。カモメたちにもわかるのか、笹田さんがホームに現れただけで、集まるようになったそうです。

 この光景が12年前にTV番組『ナニコレ珍百景』で紹介され、一気に注目度がアップ。その後多くのテレビ番組が取材に訪れ、アニメ『ゆるキャン△』にも描かれ、今では奥浜名湖の冬の風物詩になっています。

 とはいえ、今年もリベンジならず。気を取り直して、奥浜名湖・三ヶ日を満喫することに。

2023.01.28(土)
文・撮影=古関千恵子