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退団してより実感するのは支えてくれる人たちへの感謝

 七海さんは19年3月に、彩凪さんは21年4月に、綾さんは22年6月にそれぞれ宝塚を退団。新たな道へと踏み出している最中。

七海 あやなちゃんは今、退団してどれくらい? 慣れた?

 4カ月です。今、悩むことがないかと言われたら嘘ですけれど、自分を見つめる機会って人生においては大事なことだと思って過ごしています。宝塚在団中も今も、いろんな方が助けてくれたり、支えてくれたり、ときには道標となってくださって。

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 これまで、いただき続けてきた大切なご縁に対し、感謝の気持ちを忘れずに、しっかりと歩んでいきたいなって、思います。

彩凪 私はここまで、在団中にはできなかったいろんなことにチャレンジして、自分がやりたいことを見出していけたらって思っていた時間だったかなと思います。それこそカイさんにアドバイスいただいて、今も心に刻んでいるのは、一気に仕事が来たときにテンパらずに時系列の優先順位をつけて順番にやっていくっていうことですね。

 在団中は一つの作品に向き合うことができたけれど、今はそれぞれのお仕事でスパンが違うから、並行して違うことをやらなきゃいけないことも多くて。

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七海 なんか私、エラそうなこと言ってなきゃいいけど……。

彩凪 そんなことないです。今もカイさんの助言は私の中に残ってて、指針にさせてもらっています。

七海 私自身、辞めて1年半くらいまでそれに慣れなくて、いっぱいいっぱいになってたんだよね。最近ようやく、少しずつ優先順位をつけられるようになってきた感じで。

彩凪 そうだったんですね。

七海 退団して思うのは、結局ひとりでは何もできなくて。周りのスタッフさんたちや共演者だったり、何よりも応援してくれるファンの方に助けられているなって。

彩凪 本当にそうですよね。

 これからも壁にぶつかったときは、またこうしてお二人とお話がしたいです。

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七海ひろき(ななみ・ひろき)

1月16日生まれ、茨城県出身。2003年に宝塚歌劇団に入団。宙組、星組を経て、17年には『燃ゆる風』で初の単独主演を務める。19年の退団後は、声優や歌手としても活躍。深夜ドラマ『合コンに行ったら女がいなかった話』にも出演している。

彩凪 翔(あやなぎ・しょう)

6月2日生まれ、大阪府出身。2006年に宝塚歌劇団に入団し、宙組を経て雪組に配属。華のある容姿で注目を集め、新人公演やバウホール公演などで数々主演を務めた。21年に退団。今年11月にアルバム『「De mon coeur」 心から~彩凪翔』をリリースした。

綾 凰華(あや・おうか)

1月5日生まれ、兵庫県出身。2012年に宝塚歌劇団に入団。星組を経て雪組に組替え直後の17年『ひかりふる路』、翌年の『ファントム』新人公演に主演し注目される。22年6月に退団し、9月に朗読舞踊劇 Tales of Love『阿国−かぶく恋、夢の果て−』に出演。

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舞台『刀剣乱舞』禺伝 矛盾源氏物語

舞台シリーズ13作目となる本作。物語の軸となる歌仙兼定には七海さん、大倶利伽羅は彩凪さん、一文字則宗は綾さんが演じる。元タカラジェンヌが刀ステに挑む。
東京公演:2023年2月4日(土)~12日(日)、大阪公演:2023年2月16日(木)~19日(日)
https://stage-toukenranbu.jp/stage/

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2023.01.22(日)
Text=Risa Mochizuki
Photographs=Satoru Tada
Styling=Syohei Fujinaga〈七海〉、Nami Takegami〈彩凪〉
Hair & Make-up=Kazuki Shiota〈七海〉,Asako Satori〈彩凪〉,Miyuki Okada〈綾〉

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※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

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