中学時代に“ハモリ”研究をした仲間たちとのエピソードとは?

――最後に、アーティスト・今市さんの原点的なエピソードもおうかがいしたく。今につながるような、中高時代などの思い出や出来事は何かありますか?

 なるほど、インタビューで話せることですよね(笑)。そうですよね、そうだな……(悩)。

――『ロミオ+ジュリエット』がお好きということなので、悲恋のエピソードなどでも。

 えー、それ言えるかなー(笑)? でも、学生のときの思い出だと本当に友達に尽きますね。中学校で出会ったやつらと、今でもすごく仲が良いんですよ。本当にいいやつらが集まっていて仲間意識も強かったから、あのときに上下関係や敬語、先輩を立てることも覚えました。そこで自分の生き方というか“今市隆二”が形成されていったように思います。

 ここで話せないようなこともいろいろあったし(笑)、最高に楽しかった青春時代です。この年齢になると、学生時代の友人と一緒にいる人も少ないと思うんですけれど、俺らは変わらないんですよね。

――今市さんのお仲間も、皆さん歌が好きだったんですか?

 全員、歌が大好きでした。「バラード歌うの大好き」みたいな。

――カラオケに行ったら皆さん、バラードを歌う?

 俺らの地元はアップテンポな曲をほとんど歌わなかったですね。ふざけたりもせずに、割と真剣に歌ってました。その影響も今につながっているのかな?

――当時のR&Bといえば、どんなアーティストさんを聴いたり歌っていましたか?

 自分がR&Bを好きになった理由は、兄貴の存在も大きくて。兄貴が当時ジャパニーズR&Bを聴いていたので。そのときはVlidge、F.O.H、LUVandSOULとか…もちろん久保田利伸さんも聴いていましたし、「かっこいいな」と思っていましたね。R&Bだけでなく、カラオケではロック系も歌うし、EXILEも大好きだったし、昔の歌謡曲も歌っていました。

――思い出深いエピソードをたくさん、ありがとうございます。ちなみに、今市さんはいつ頃から「あれ? 自分って歌うまいのかも」と思い始めましたか(笑)?

 いつ自覚したか……!? 中1のときに初めてカラオケに行って、そこで仲間が「うまいね!」って言ってくれていたから……かなあ……?

 でもね、うまいというか楽しかったんですよね。周りもみんなうまいから、しっかり三度のラインでハモったりして(笑)。誰かが歌うと「じゃあ俺、下ハモいくわ」みたいな。下ハモなんて、ちゃんと曲を聴いていないとできないじゃないですか。音楽好きなやつらが集まっていた感じはありますね。みんな、そういう意味では研究家たちだったかもしれないな(笑)。

今市隆二(いまいち・りゅうじ)

1986年9月2日生まれ、京都府出身。2010年、三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE のヴォーカルに決定し、同年11月に『Best Friend’s Girl』でデビューを果たす。2018年にはRYUJI IMAICHIとしてソロプロジェクトを始動。プロジェクトと連動したオリジナルアパレルブランド「RILY」の展開や、J-WAVE『SPARK』のナビゲーターや難民支援などにも積極的に取り組んでいる。

今市隆二4thアルバム『GOOD OLD FUTURE』

11月2日(水)発売
【通常盤】AL+DVD(スマプラ対応)4,950円/AL+Blu-ray Disc(スマプラ対応)4,950円/AL(スマプラ対応)2,750円

M1. Don't Give Up
M2. ROMEO + JULIET
M3. CASTLE OF SAND
M4. Song for Mama 
M5. 華金
M6. 辛
M7. 星屑のメモリーズ
M8. Star Seeker

2022.11.02(水)
文=赤山恭子
撮影=榎本麻美