バレエダンサーとして、またファッションアイコンとして各界から注目を集める飯島望未さん。旅について語った【vol.1】に続き、今回は、ファッションについて、ライフスタイルやこれまでのバレエ人生の挫折についてなど……たっぷりお話を伺いました。世界のトップを走るバレエダンサーの、等身大の魅力に注目です。


「インスピレーションを与えてくれるものに常に触れていたい」

――飯島さんはプリンシパルとして数多くの華やかな舞台で主役を踊られることはもちろん、そのファッションセンスにも注目を集めていますが、ファッションに興味を持ったのはいつ頃ですか?

 ファッション好きの母親の影響で、物心がついたときには自然と洋服に興味を持っていましたが、当時、私の世代で流行っていたものは着させてもらえず、いわゆる大人から見ておしゃれなものを着せられていました(笑)。

 自分でお洋服を選ぶようになったのは、バレエ留学で単身渡米した15歳の頃。ヒューストンで初めて服を買う時に、自分に似合うものはなんだろう……と、VOGUEやNYLONなど、雑誌を読み漁っておしゃれを研究していました。

――モデルとしての活躍、そしてシャネルのビューティーアンバサダーに就任したりと話題ですね!

 モデルのお仕事もバレエと同じ自己表現。私のSNSやメディア出演をきっかけに、一人でも多くの方がバレエに興味を持ってくださったら嬉しいです。

 また、バレエダンサーである前に、ひとりの人としてなるべく心豊かな生活を送っていたいという気持ちもあります。表現力を磨くという意味でも、ファッションや文学やアートなど、インスピレーションを与えてくれるものに常に触れていたいです。

「愛情を持って長く使えるものを厳選して身につけたい」

――今現在、好きなファッションのテイストはありますか?

 ファッションのテイストはその日によって本当にバラバラ、その時々の気分次第です。ふらりと入ったお店で出会うこともあります。今日着用したジョン ローレンス サリバンも大好きですし、カジュアルな着こなしやヴィンテージも大好きです。

 最近は、長くずっと着られる服やものを選びたいという気持ちが強くなっています。愛情を持って長く使えるものを厳選して身につけたいです。

――今日持っていただいた、リモワのショルダーバッグもお似合いでした。

 アルミニウムとレザーの組み合わせがすごく素敵でした。リモワらしい洗練されたフォルムが、ファッションバッグとして魅力的でもあり、ミニバッグではなかなかお目にかかれないアルミ製だから、どこか遊びっぽい要素も感じます。

 なにより丈夫ですし、ずっと長く愛用できると思います。今日のようなマニッシュなスタイルにも合うし、女性らしいワンピースに合わせてもかわいい。いつもの着こなしに投入するだけでインパクトがあります。

2022.11.15(火)
文=天野真由美
写真=河野翔大
スタイリング=渡邊薫
ヘア&メイク=RYUJI