この記事の連載

 「アウトドア×防災」をコンセプトに、新時代の防災術を提案しているアウトドアライフアドバイザーの寒川一さん。

 アウトドアの道具やスキルを生かした“日頃から楽しく備える防災術”を、「衣・食・住」の3回にわけてご紹介します。最終回は「住」編です。


屋外で安全&快適に過ごす「住」を組み立てるアイテム5選

 災害時には感染症の拡大リスクが高まります。特に避難所など密な環境下での集団生活は、飛沫感染や空気感染による感染拡大の恐れもあるため、自立・分散型の避難ができる状態にしておくことが、新時代の防災の最終目標といえるでしょう。

 今回は、屋外でも安全で快適に過ごせる「住」を組み立てるアイテムを紹介します。

●テント

 自立式テントは、主にスリーブ式と吊り下げ式の2タイプあり、テントを張ったことがない人には、設営・撤収がしやすい吊り下げ式テントがおすすめです。骨組みとなるポールを組み立てて本体を吊るだけなので、完成形をイメージすれば初めてでも直感的に組み立てられます。

「吊り下げ式のテントは一人でも組み立てられて、自立式だとペグが不要なので舗装路や室内でも張ることができます。テント生活が長引く場合、折り畳める椅子や台などがあれば、快適度が格段に上がりますよ」(寒川さん)

●タープ

 日よけや雨よけのほか、シートとしても使えるタープ。テントと併用すればリビングのように使えて快適度が増します。

 また、タープの下にハンモックを吊れば、簡易テントとして寝泊まりができます。

「紐などを通すハトメが多いものを選ぶと結び付けやすく、張り方のアレンジも広がります」(寒川さん)

2022.10.04(火)
文=田辺千菊(Choki!)
撮影=深野未季