アート作品が目に楽しい、美術館のようなロビー

那覇のメインストリート、国際通りのど真ん中。こんな一等地に新たにホテルができたとは! しかも、エントランスには思わず写真を撮りたくなるようなハートのアート作品。2020年1月に開業して早2年半、「ホテル コレクティブ」はすでに国際通りのランドマークとなっています。
地上13階、地下1階、客室は260室。テナントがひしめく国際通りにあって、ホテル コレクティブはかなりのスケール感があります。それが叶えられたのは、かつては映画館、その後は駐車場だったという、土地にゆとりがあったから。賑やかな国際通りに面しながらも、館内に一歩入ると、どこか落ち着いた空気に変わるのは、そんなスケール感も理由かもしれません。
正面玄関は、ハートのオブジェの国際通り側と、新垣光雄さん作のシーサーが迎えてくれる車寄せ側の、2カ所があります。仕切りのない広々としたロビーは、中央の柱を軸に4つのエレメント、火・地・水・風で構成されています。それぞれのエレメントに合わせてソファやテーブルのデザインが異なるのも、こだわりのひとつです。

ロビーから2階へ続く階段には、数万個ものスワロフスキーを使ったシャンデリアが、華やかな光を振りまいています。シャンデリアの先端には約460個の蝶。これは幸福の象徴だそう。

白居易の詩にインスピレーションを受けた水しぶきの立体彫刻や、エレベーターホールに飾られた紅型の型など、館内のあちこちでオーナーのコレクションが目を楽しませてくれて、まるで美術館のようなホテルです。

地元でも人気のビュッフェ、できたての天婦羅や寿司はおかわり必至!

ロケーションのすばらしさにまずは驚き、さらにびっくりしたのが食のクオリティの高さ!
「オールデイダイニング」のずらりと並んだビュッフェは、まさに壮観な眺めです。洋食や和食、沖縄料理、サラダコーナーにデザートなど、食のジャンルが実に豊富。
しかもオープンキッチンで、ライブ感もたっぷり! ディナービュッフェでは揚げたてサクサクの天ぷら、その場で調理する豚ロースや牛肉と野菜のしゃぶしゃぶ(食材は不定期で変更)、目の前で握るお寿司に、切り分けてくれるローストビーフなど、お皿を手にシェフの動きを見つめて、ワクワク。


どれも、ビュッフェのクオリティを超えた美味しさです。
朝食のビュッフェもエンターテイメント性に溢れています。沖縄料理のラインナップも充実。ジーマミー豆腐やミミガーなどは小鉢に分けられ、いろいろな種類が楽しめます。塩漬けの豚肉“スーチカー”は自身で火にあぶる楽しさも。もちろん、沖縄そばやアツアツのサーターアンダギーなど、定番メニューも並んでいます。


ちなみにサラダコーナーの野菜が大きめにカットされているのも、シェフのこだわり。野菜がシャキシャキと鮮度バツグン。野菜不足になりがちな旅先では、嬉しいポイントです。
2022.08.20(土)
文・撮影=古関千恵子