TRIP 8. メルボルン・スピリットを体感するライフスタイルホテル
◆Wメルボルン

英国風の格調高い建築群のなかに、自由な気風のアートがあふれ、この街独自の魅力で旅行者を惹きつけるメルボルン。
この街で今いちばん話題のホテルといえば、2021年2月にオープンした「Wメルボルン」。世界各都市で個性的なステイを展開している大人気のライフスタイルホテルです。


ホテルが位置するのは、まさにメルボルンの中心フリンダース・レーン。グルメ編でご紹介したカフェ文化や、アート編でご紹介したストリートカルチャーを発信している地域で、その楽しさをホテル館内にいても体感できます。

さて、「W」の魅力といえば、遊び心あふれる空間演出。エレベーターホールのフロアの表示はスプレー缶がモチーフに。

客室はスイートを含めて全323室。どの部屋もホテル独自の世界観で統一されていて、1960年代のメルボルンにインスパイアされた空間となっています。


それをいちばん濃厚に感じられるのがスタンダードの〈ワンダフルルーム キング〉。空間のなかにホテルがリスペクトする “メルボルン・スピリット=反骨の気風” が反映されています。


ワンランク上の贅沢を満喫したい人は、ぜひスイートへ。広々として落ち着いた空間に、ユニークな演出が秘められています。

最もラグジュアリーな客室が、ペントハウススイートの〈エクストリームWOW〉。広さ175平方メートルで、シティを一望できるバルコニー付き。
ジュークボックスを現代的に解釈したという “インタラクティブ・ミュージックステーション” を備えていて、お部屋にいながら “クラブ気分” も楽しめます。

ミニマルな空間で上質感あふれるのがスイート〈WOW〉。大理石のバスルームがエレガントで、特別感たっぷり。

また、街の個性を盛り込んだ “W名物” といえば、客室に用意されるWミックスバー。メルボルン郊外にある家族経営の蒸留所「BOATROCKER」のウォッカなどが並んでいます。

シティの真ん中にいながら、リゾート気分を満喫できる空間もあります。それがインドアプール、プールサイドバー、さらにDJブースを備えた〈WET〉。自然の光に包まれて、優雅なひとときを満喫できます。

同じフロアには、ジム〈FIT〉も。お菓子のプールのなかで体を動かしているウォールペインティングが楽しい空間です。

そして今、メルボルンっ子たちの間で話題を集めているのが、隠れ家的なバー「CURIOUS」。
路地裏にある、看板も出ていないような行きつけのお店をもっているのが粋、というメルボルンっ子の心をくすぐる空間です。

たくさんの時計がかけられた入り口から暗い階段を降りていくと……。

オフィスビルが立ち並ぶ外界とはうってかわって、そこは非日常の “不思議の国”。オリジナルカクテルを味わいながら、めくるめく一夜に酔いしれることができます。

右:オーストラリアのクラフトスピリッツが充実!
さらに館内レストランでは、モダンオーストラリア料理の「LOLLO」、日本の割烹文化を伝える「WARABI」も食通たちの間で好評。メルボルンの新しいフードカルチャーの発信地としても注目です。
2022.06.24(金)
文=矢野詔次郎
写真=鈴木七絵
協力=オーストラリア政府観光局