滞在中で最も心を打たれたディナー&朝食

 日が暮れゆき、澄み切った空に清らかな月の光が輝く軽井沢の夜。敷地内を散策しながら、レストラン「KAGARIBI」でディナータイム。2フロア吹き抜けの開放感あるダイニングで味わう料理は、ブレのないクラシカルなイタリアンをベースにした、軽井沢の豊かな素材が引き立つ逸品ばかり。

 料理長の古村和也さんは銀座の「ラ・ベットラ」や「グランドハイアット東京」などで腕をふるったキャリアの持ち主。前菜には軽井沢の農園で栽培された甘みの強いフルーツトマトとブラータチーズを合わせ、そこにいちごの酸味をアクセントに入れるというアイデアが楽しいのです。

 皮目を香ばしくグリルした鯛とオリーブ、アサリなどを煮込んだブイヤベースはかわいいココットで熱々を味わう幸せ。自家製パンにスープを浸して、最後の一滴まで美味しくいただきました。

 メインは薪で2回に分けてじっくりとグリルした和牛の赤身。15年熟成したバルサミコソースのコクがお肉をいっそう深い味わいを生み出していました。信州高山村で作られた、まろやかな赤ワインとの相性も抜群です。

 そして、デザートはシグニチャーメニューでもある「KAGARIBIティラミス」。

 ホテルインディゴ軽井沢限定ブレンドコーヒー「MIZUNARA(ミズナラ)」を染み込ませた生地にマスカルポーネのクリームとエスプーマが重ねてあります。コーヒーの華やかな香りが効いた大人のティラミスは、これまで食べたティラミスのなかでもトップレベルの美味しさでした。

 味、見た目ともに楽しませてくれた料理、ソムリエによるワインセレクトなど、クオリティの高さに驚かされたディナー。翌朝の朝食もホテルメイドのパンにスペインオムレツ、フレッシュジュースなど充実のラインナップで朝からしっかりパワーチャージできちゃいます。

 10時にチェックアウトし、あっという間でありながらリフレッシュできた2日間。こんなにも有意義な時間を過ごせるなら、予約しやすい平日を狙ってオン&オフを楽しみたい。働き方がフレキシブルな今こそ訪れたいホテルです。

ホテルインディゴ軽井沢

所在地 長野県北佐久郡軽井沢町大字長倉字屋敷添18-39
電話番号 0267-42-1100(代)
https://karuizawa.hotelindigo.com/

2022.05.16(月)
文=CREA編集部
撮影=榎本麻美