運命のハーモニーが続きますように

 最近、遅まきながら2001年の楽曲「愛のかたまり」(13th「Hey! みんな元気かい?」B面)を知った。オススメに上がってきたので聴いてみたら、とっぷりと心が潤うような不思議なやさしさと哀愁……。

 素敵だ。相変わらずキンキはいい曲もらっているなあ、とクレジットを見ると、堂本剛作詞、堂本光一作曲と書いてあって5度見ぐらいした。エエッまさかのご本人!!

 私が想像しているよりも、キンキのデスティニーワールドはずっとずっと濃厚なようだ。せっかくの25周年、沼に落ちるのも悪くないだろう。端から聴いていこうと思う。

 なんだか懐かしい、記憶の遠く遠くに落としていたピュアな感情。彼らのハーモニーは、それをゆっくりと探し運んできてくれる気がする。

 これからも私は彼らの音楽を聴くたび、

 「運命ってあるのかもねえ」

 と不思議に思い続けるだろう。

 だから、お爺さんになっても、一緒に歌っていてほしい。できるなら遠い未来、250周年も祝いたい。マジで!

田中 稲(たなか いね)

大阪の編集プロダクション・オフィステイクオーに所属し『刑事ドラマ・ミステリーがよくわかる警察入門』(実業之日本社)など多数に執筆参加。個人では昭和歌謡・ドラマ、都市伝説、世代研究、紅白歌合戦を中心に執筆する日々。著書に『昭和歌謡出る単1008語』(誠文堂新光社)など。
●田中稲note https://note.com/ine_tanaka/

Column

田中稲の勝手に再ブーム

80~90年代というエンタメの黄金時代、ピカピカに輝いていた、あの人、あのドラマ、あのマンガ。これらを青春の思い出で終わらせていませんか? いえいえ、実はまだそのブームは「夢の途中」! 時の流れを味方につけ、新しい魅力を備えた熟成エンタを勝手にロックオンし、紹介します。

2022.02.19(土)
文=田中 稲