建築当時のクラシカルな家具にうっとり
あちこちにペンキを塗られていた長楽館を往年の華麗な姿へ復元するのは大変な作業だったという。土手氏は村井吉兵衛が残したモノクロの写真集や、前所有者の家族の話をもとに丹念に修復を進めていった。
いま、私たちが見ることのできるステンドグラスなどは建築当時のもの。メープル社の特注家具もそのままに残されている。
凝った木彫の階段をもつ英国風のクラシカルで重厚なロビー、イスラム風の幾何学模様タイルに覆われた「喫煙の間」など、館内は部屋ごとに異なる建築様式が採用されている。
アフタヌーンティーを楽しむ「迎賓の間」はエレガントなロココ調。かつては貴婦人たちを迎える応接室だったという。
デザートカフェ長楽館
所在地 京都市東山区八坂鳥居前東入円山町604
電話番号 075-561-0001
営業時間 11:00~18:30(L.O.18:00)
定休日 不定休
アクセス 阪急「京都河原町」駅より徒歩15分
https://www.chourakukan.co.jp/
menu(税込)
オリジナルブレンドコーヒー 900円
長楽館ブレンドティー 900円
ミルフォイユ 1,430円
ビーフシチューセット 3,000円
アフタヌーンティーセット(迎賓の間限定) 4,400円 ※別途サービス料10パーセント
『京都 古民家カフェ日和 古都の記憶を旅する43軒』
著:川口葉子 発行:世界文化社
京都の魅力あふれる古民家カフェへご案内。建物のかつての姿は、京町家、お茶屋さん、銭湯、旅館……築250年にもなる茅葺屋根家から、築50年の昭和住宅まで。過去と現在が交差する43軒の物語。
京都 古民家カフェ日和
2021.06.08(火)
文・撮影=川口葉子
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