台湾の饒河街夜市での鳥卦(神鳥占い)が“当たる!”と評判の悟明老師。実はあらゆる占術に精通していて、台湾ではメジャーな紫微斗数での鑑定も行っています。

 そこで、日本の読者のために、毎月の世相を紫微斗数で読み解いてもらうことに。ここでは大局をみる際に使われる「天下第一盤」で占います。


【2021年6月】悟明老師が占う「世界の動き」

 悩ましいことに、6月も病気や争いごとを示す星が並ぶひと月です。

 新型コロナの感染は4~6月から世界各地で拡大とピークを迎えると出ているので、今が最も苦しい時期かもしれません。

 その結果、一家の離散、事業の倒産が増える星回りですが、これはもう占うまでもない結果と言っていいでしょう。

 感染拡大の話題が多く報じられるであろう国は、インド、日本、韓国、東南アジア、台湾です。

 封じ込めに成功していたといわれるシンガポールと台湾の現在の厳しい状況は、すでに日本にも伝わっていることと思いますが、対策を厳格化しても、6月いっぱいは落ち着かない日々となるでしょう。

 さて、今月の鍵となる4つの星は、インドを示す破軍星、ロシアを示す巨門星、アメリカを示す太陰星、カナダを示す貪狼星です。

 破軍星=インドは、吉星である化禄を伴う時期ですが、同時に凶星の喪門、貫索も入ってくるため、悪影響のほうが顕在化しそうです。

 喪門は死者の増加、貫索は老若男女の魂が奪われるような不運な環境を示唆していて、すでに報道されているように、必要な医療を受けられず命を落とす人が絶えないひと月となるでしょう。

 その影響は、カナダ、日本と韓国、台湾に及びます。

 巨門星=ロシアには、吉星である化権が入ってきます。自国製のワクチンが十分に行き渡っているのか、海外で大々的に報じられるようなニュースはないでしょう。

 太陰星=アメリカにも、吉星である化科が入ってきます。アメリカも、ワクチンの普及で状況が好転してきていますが、今月もこの傾向が続くように見てとれます。

 しかし、貪狼星=カナダには、凶星である化忌、天狗、五鬼が入ってきます。

 天狗は思いもよらない病、五鬼は不健康な体を示唆する凶星とあって、やはりコロナの深刻化をイメージしてしまいます。

 この影響は、貪狼星と隣り合う国に強く及ぶため、自国の星回りとしては安定感のあるロシアとアメリカも、人々が心を乱しがちになり、パニックが起きやすくなるように思います。

 もうひとつ心配なのが、ヨーロッパと中東を示す天機星の星回りです。

 ここには、武器による殺傷や戦争を意味する羊刃、血を見る争いを示す白虎が入ってきていて、コロナとは別の“戦い”が起きることを示唆しています。

 現在進行形のパレスチナ自治区での戦闘は、近く停戦する可能性があるとの報道も。別の火種が生まれないことを祈るばかりです。

2021.05.30(日)
文=堀 由美子