高杉真宙さんのノーブルな美しさは、ただ街を歩いているだけでも人目を引いた。
なのに、スクリーンに映るとオーラは霧消し、ただただ滑稽な人物に見えたり、ちょっと危ないヤツになったりと、彼はいくつもの仮面をつける。着脱可能なキレイさとオーラは、いろいろな現場をかいくぐったからこそ、得たものだろう。
人気シリーズ『賭ケグルイ』の最新作『映画 賭ケグルイ 絶体絶命ロシアンルーレット』では、高杉さんはシリーズ初回から演じている鈴井涼太を続投した。本作では、これまで以上に熱量を込め、初めて声を嗄らす事態にもなったと、本人は苦笑する。
映画が公開されるのは2021年4月29日(木・祝)。そして、4月といえば、日本では新生活の始まりの時期でもある。
外での撮影に、気持ちよさそうにちょっとだけのびをした高杉さん。新生活の春に、どんな誓いを立てる?
これまでは自分の誕生日って、正直あまり興味がなかった
――4月といえば新生活の始まりですが、大人になるとなかなか意識しないものですよね。高杉さんは、いかがですか?
そうですよね! 新生活かぁ……。今年、僕、25歳になるので、「ハタチになってもう5年か~」という気持ちが少しあるんです。これまでは自分の誕生日って、正直あまり興味がなかったんですよ。ワクワクしないというか。
――そうなんですね。ハタチのときは違ったんですか?
はい。ハタチのときは、割とちょっとドキドキしていました。そんな感じが、25歳でまたちょっとあるなと思いました。自分の中では、ひとつの節目を感じているのかも、と実感していて。
そういう意味では、新生活という気分はありますし、気持ちを一新にといいますか、いろいろと、これまでに見せてきたものとは別のものを見せられたらいいなぁ、とは思っています。
――今年はご自身の本を出版されたり、『映画 賭ケグルイ 絶体絶命ロシアンルーレット』を始め、様々な作品の出演も控えています。別角度の表現にも、興味があるんですか?
いえ! 作品以外で僕が自分を見せる場は、ほとんどないので。……というより、見せられるような生活、送っていないんです……。
――高杉さん、YouTuberデビューとかは?
ないっすよ(笑)! こうした仕事をしている以上、「僕の生活は見せない」と決めなきゃいけないくらい、ヒドい生活をしているので見せられないんです(笑)。
ただ、25歳にもなると「やれる役」と「やれなくなってくる役」が出てくるので、新しくいろいろな役を見せることができたらいいな、と思っています。
2021.04.20(火)
文=赤山恭子
撮影=平松市聖
スタイリスト=荒木大輔
ヘアメイク=堤紗也香