こだわりが凄い! 1日1組限定宿「つりや東岩瀬」

 岩瀬大町通りの中央にある「つりや東岩瀬」は、1日1組限定という宿泊施設。つまり、建物の2階部分が貸し切りとなるのだ。この建物は、明治時代に造られた。昭和初期に診療所として使われた後、「満寿泉」の倉庫となっていた。2階部分は4室あったため、改装の際には壁をぶち抜いている。新しく建てるよりも費用がかかったのだとか。

 間取りは、セミダブルベッドが2台あるベッドルームが1室、セミダブルベッドとダブルベッドが1台ずつあるベッドルームが1室、その中央にリビングルームがあり、引き戸をすべて開けるとその3室がひと続きの広い空間になる。部屋の奧には黒を基調にしたスタイリッシュなバスルームがある。

 小さなキッチンには、富山の自社ワイナリー「セイズファーム」のワインや、「満寿泉」の日本酒が置かれていて、飲んだ分だけ精算するスタイル。キッチンがある理由は朝食にある。「つりや東岩瀬」では、オプションで予約しておくと朝食をいただくことができるのだが、素材が届いて自分たちで調理する自炊方式なのだ。

 その朝食が凄い! まず、目に入るのがバーミキュラの高級炊飯器。普通の米でも美味しく炊けるが、用意される米は、富山の「土遊野(どゆうの)」という会社が作っている有機棚田米。ご飯が炊けたら、その日の朝に「御料理 ふじ居」で引かれた一番出汁を鉄瓶で温める。そして、富山県氷見市の寒ブリを1〜2年漬け込んだ「糠ぶり」をご飯に載せ、出汁をかけると、極上のお茶漬けが完成するのだ。

 実は、「つりや東岩瀬」を経営するのは、氷見市で江戸時代から150年以上続く「釣屋魚問屋」。朝食のこだわりの裏には長い歴史があるのだ。

 1階のショップに置かれているのは、前述の「糖ぶり」など自社ブランド「つりや」の魚介保存食を始めとする、国内外でていねいに作られている調味料や保存食。こちらのショップで買ってもいいし、「つりや」の商品はホームページから通信販売でオーダーすることもできる。

 岩瀬地区で食い倒れた後は、家で「つりや」の保存食を楽しみながら、富山の余韻を楽しみたい。

つりや東岩瀬

所在地 富山県富山市東岩瀬町120
電話 076-471-7877
https://tsuriya-iwase.com/

つりや

https://tsuriya.shop/

2021.02.27(土)
文・撮影=たかせ藍沙