忘れかけていた旅先でのローカルな異国体験を味わう

 全国に良質なスキー場はたくさんあります。その中でニセコをあえて薦めるのは、他にはないニセコならではの体験があるから。それが、海外旅行気分での滞在です。

 ウインターシーズンを前にひと足早く秋のニセコを視察して感じたのが、この海外旅行気分でした。

 前述したように、ここ20年ほど海外からの観光客が主流マーケットだったニセコはインフラがインターナショナル標準だといえます。

 長年ニセコに暮らす外国人も多く、彼らに対応するためスキー場周辺では日本語と英語はスタンダード。

 オーガニックな食材を使ったカフェ、スポーツバーやアーティスティックな風景写真を飾るギャラリーなど感度の高い外国人経営のレストランやショップもあり、この雰囲気は国内でも貴重。

 今年、海外旅行に行けなかったため忘れていた旅先でのローカルな異国体験をニセコで味わうことができるというわけです。

 もうひとつのニセコの魅力がレンタルヴィラという宿泊施設の充実度と高級感です。主にインバウンドマーケットに向けたもので中心エリアのヒラフを基点に実に多彩なレジデンスタイプのレンタルヴィラが集まっています。

 これまでは長期滞在する外国人ゲストで埋まっていたこともあって日本語でのサイトや情報もあまりなく知られざる存在だったといえます。

 それが今年は日本人向けのサービスやパッケージを用意するところが出始め、にわかに注目されています。

2020.12.29(火)
文=寺田直子
撮影=秋田大輔、Niseko Tourism