タピオカのブームは2度目

 ハワイコーディネーター歴20年の私としては、タピオカ人気の持久力にも思いをはせずにはいられない。

 そもそもハワイでは15年程前に一躍人気となり、タピオカ入りドリンクは「パールティー」と呼ばれた。その後アメリカでタピオカは「BOBA(ボバ)」というのが主流の呼び名に。

 マッカリーショッピングセンターにある「コーヒーオアティー」はハワイのパールティーの元祖的存在で、この10年間地元で愛され、ファンに強く支持されてきた。

 それがここへきてまた、日本はじめ世界的にタピオカが流行り、ハワイにもインスタ映えする新たなタピオカ店が続々と現れた。

 甘さが選べて、ベースとなるお茶を選べるタピオカドリンクに特化した店が一通りオープンした後は、中国生まれの「サンティーミックス」がアメリカ初出店となる店をハワイのカカアコにオープン。

 タピオカドリンクだけでなくタピオカ入りスフレパンケーキ、アジアで人気となっているチーズフォームドリンクも投入。チーズフォームに果物なんて「えっ本気?」と思っていたけれど、美味しいんですね~、びっくり。

 フレッシュフルーツと合わせると甘みと酸味と深みが絶妙で、ハワイの旬も楽しめる。

 カイムキで行列を作っている「カウカウズティー」は、タピオカドリンクのほかに、「パープルライス」という古代米のようなお米が入ったドリンクやヨーグルトドリンクなどで他店との差別化を狙う。

 タピオカを軸におきつつ他戦略で頑張るショップは今どこもオープンしています。

 「今さらタピオカ?」という声も聞こえなくない。うんうん、わかります。けれどロックダウンになった当初、行けるのはスーパーだけだった時、ロコ達のSNS、ご近所の世間話と、なによりも盛り上がったのがタピオカアイスなんです。

 思えば、アサイーボウルもパンケーキも、ハワイ生まれじゃないのにハワイ発のハワイっぽいものとしてブームを作ったハワイの不思議。いつの日か、観光客の方にも台湾生まれのタピオカアイスを試してほしいな。この地で。

工藤まや(くどう まや)

大分県出身。雑誌、TV、CMなどのメディアコーディネーター。ハワイ在住は約20年、アメリカ人の夫と愛犬2匹と虹の町マノアに暮らす。最新著書『ハワイ暮らしのお気に入り』(誠文堂新光社)発売中!
☆ハワイの空気がいっぱいのインスタグラムが人気。
工藤まやインスタ http://instagram.com/mayahawaii325/

Column

工藤まやのおもてなしハワイ

ハワイに暮らすお洒落コーディネーター工藤まやさんが、“おもてなし”の気持ちを込めて、ハワイの気持ちのよい空気感たっぷりの話題をお届けします。

2020.09.10(木)
文・撮影=工藤まや