これまで根付かなかった 「水瓶座の時代」が本格的に到来!
この春、発表されたボブ・ディランの曲「最も卑劣な殺人」に、「ウッドストックに行くよ 水瓶座の時代さ」という一節があります。
と、ここで、時計の針を半世紀ほど、ヒッピー・カルチャーの時代へと巻き戻してみましょう。
1969年8月、NY州郊外で行われた、ウッドストック・フェスティバルは、音楽史上、最も有名な野外ライブです。40万人以上もの若者たちが「LOVE&PEACE」「反戦」を合い言葉に集結しました。
また、その前年から、ブロードウェイで上演されたミュージカル『ヘアー』も大きな話題に。劇中歌をカバーしたフィフス・ディメンションによる「輝く星座(アクエリアス)」は大ヒットし、'69年のグラミー賞を受賞しました。
月が7ハウスに入り
木星と火星が並ぶとき
平和が惑星たちのもとに訪れ
愛が星々の舵をとる
水瓶座の時代の幕開けだ
アクエリアス…
※フィフス・ディメンションの「輝く星座(アクエリアス)」より引用
占星術用語が並ぶその歌詞は、かなりユニークです。この曲は、まさに「水瓶座の時代」を謳ったもの。
神智学から派生し、60年代後半のカウンター・カルチャーをきっかけに広まった、ニューエイジ運動。
そもそも、「ニューエイジ」とは、これまで約2000年にわたる魚座の時代から、水瓶座の時代へと移行するという、西洋占星術の思想に基づいたものです。
12星座は、正確に12分割されてるわけではありません。魚座と水瓶座も重なり合う部分があり、この頃から、水瓶座の時代についての話題が盛んになり始めました。
しかしながら、当時のニューエイジ運動は、ドラッグ問題やカルト化した集団が増えるなどもあって、衰退。
80年代以降は、神秘主義、精神世界、スピリチュアル、オカルトといったイメージで語られるようになりました。
つまり、70年代以降、「水瓶座の時代」は、一般に根付くことはなかった。水瓶座のネガティブな側面である、反逆、ラジカル、反体制などが強調されたとも言えるかもしれません。
その後、「2000年のミレニアム・イヤー」「2012年のアセンション」など、何度か「水瓶座の時代」が取りざたされたこともありましたが、いずれも早すぎたわけです。
そして満を持しての2020年12月22日(火)、「水瓶座の時代」入りを後押しするのにふさわしい天体配置が、ようやく訪れるのです。
2020.08.30(日)
文=村上さなえ