お菓子を訪ねて三千里……。世界中のお菓子を追い求めて各国を巡った、郷土菓子研究社代表の林 周作さん。幼い時から菓子作りに夢中になり、その魅力の虜となりました。

 そこで、林さんがマスターした現地の味をお届け。おうちでも簡単に作れる郷土菓子のレシピを教えていただきました。

» ポルトガルの郷土菓子「パン・デ・ロー」のレシピ


ルーマニアの郷土菓子「パパナシ」のレシピ

 ルーマニアの代表的な揚げ菓子で、カッテージチーズを使うのが特徴。

 揚げたてに「スムントゥナ」というサワークリームと、酸味のある赤いジャムをかけて食べる。

 日本で作る場合はサワークリームと生クリームで代用して。

●材料(作りやすい分量・約20個分)

・カッテージチーズ(裏ごしタイプ):200g
・卵:Sサイズ1個(40g)
・グラニュー糖:60g
・バニラエッセンス:適量
・レモンの皮(すりおろす):1個分
・レモン汁:15g
・塩:ひとつまみ
・強力粉:125g
・ベーキングパウダー:小さじ1
・揚げ油:適量
・トッピング用クリーム
 サワークリーム:適量
 生クリーム:適量
 ※サワークリーム 生クリームを2:1の割合で混ぜる
・ジャム(ラズベリーなどの酸味のある赤いもの):適量

●作り方

(1) カッテージチーズの水気をきってボウルに入れる。卵、グラニュー糖、バニラエッセンス、レモンの皮、レモン汁、塩を加えて泡立て器で混ぜる。

(2) 強力粉とベーキングパウダーを(1)に加え、手でよく練り合わせる。ラップで包み、冷蔵庫で2時間ほど寝かせる。

(3) 打ち粉(強力粉、分量外)をした台にのせ、直径2センチくらいに丸める。

(4) 170度の油で、中に火が通りこんがりと色がつくまで揚げる。

(5) 器に(4)をこんもりと重ねて盛り、ジャムとクリームをかける。

林 周作(はやし しゅうさく)

郷土菓子研究社代表。2008年、エコール 辻 大阪 フランス・イタリア料理課程卒業。その後、各国を訪れて調査した郷土菓子の数は500種以上。訪問した国は現在48カ国を数える。

2020.07.06(月)
Text=Miki Numata
Photographs=Sachie Abiko

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※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

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