3冊目『民藝のインティマシー 「いとおしさ」をデザインする』(鞍田 崇)

今後あるべき社会の姿を考えるときに役立てたい

明治大学出版会 2,500円。
明治大学出版会 2,500円。

 「店舗の営業が休止になり、自宅で、これからの仕事のあり方を考えました。

 『民藝のインティマシー』は民藝に関する本ですが、著者の鞍田 崇さんの視点は、現状を考えるのにも有効なのではないかと思い、読み直しました。コロナ禍は、あるべき社会に向けての変化のタイミングでもある、と思いたいです。

 身近な生活をいかによくしていくか、オンラインだけでは伝わらないものをどう伝えていくのか、などを考えるきっかけになりました」

◆あらすじ

20世紀初頭に思想家・柳 宗悦が率いた「民藝運動」。著者は無名の職人が手がけた生活道具に美を見出すという思想に共感しつつも、 民藝の価値は「美しさ」から「いとおしさ」へと変容すると提唱。哲学的な視点から民藝の時代背景を洗い直し、近代化が急速に進むこれからの社会と暮らしの「次」、これからの「ふつう」を問う。

森岡督行(もりおかよしゆき)

東京・銀座にある「森岡書店」の店主。“1週間に1冊の本を売る”というユニークな営業形態で話題に。工芸や器への造詣が深く、生活工芸をテーマにした執筆や、ギャラリーや百貨店などでキュレーションも行う。2020年5月5日に伊藤昊写真集『GINZA TOKYO1964』を出版。

森岡書店 銀座店

所在地 東京都中央区銀座1丁目28-15 鈴木ビル1階
電話番号 03-3535-5020
営業時間 13:00~20:00
定休日 月曜
https://soken.moriokashoten.com/