精神科医・星野概念さんによる4つの処方箋
#01 自分自身をモニタリングする
「認知行動療法でも必ず行われるほど、悩みに対して効果的なセルフモニタリング。
頭の中のモヤモヤを書き出すことで悩みの実体がわかってくると、暗闇の中で光が見えるような希望が感じられます。
入り組んだ迷路を上から見るように、自分の悩みを俯瞰で見ると、そうしないよりも少しは冷静に対処できるかもしれません。
モヤモヤを感じたとき、何を考えたか、どんな感情が生じたか、どんな行動をとったのか、身体の反応として何かあったのか、などに分けてセルフモニタリングすることを、実際の診療で練習することもあります」
#02 自分の取扱説明書をつくっておく
「『これをやると自分はうまくいく』というジンクスやおまじないのようなものを自分の取扱説明書としてメモしておいてください。
例えばラグビー元日本代表の五郎丸選手が試合中にしているような決まったポーズでもいいですし、『あの店のハーブティーを飲むと調子がよくなる』などでも。
大雑把な情報ではなく、なるべく細かく記しておくほど有効です。
忙しかったり、気持ちに余裕がなかったりしても、すぐに取扱説明書を見返すことで『ああ、自分はこれをすることで調子が良くなるんだった』と思い出すことができるかもしれません」
2020.03.23(月)
Text=Mayumi Amano
Illustrations=Qoonana