CREA WEBの人気連載「佐々木まことの犬猫脱力写真館」にて、犬や猫の愛らしい瞬間を届けてくれる動物写真家の佐々木まことさんが、2月22日の“猫の日”にちなんでスペシャル講義を開講!
気分屋で動きの予測ができない猫を、「可愛く撮る方法」を伝授します。
ぜひポイントをチェックして、あなたの飼っている猫や、街中で見かけた猫たちを、よりイキイキと魅力的に撮ってみましょう。
「猫の可愛い撮り方」の記事をオファーされましたが、私の連載の「犬猫脱力写真館」では、“ふてぶてしい猫”“ちっとも可愛くない猫”ばかり登場しておりまして……(笑)。
こんな私が伝授して良いのかなぁ? とも思いますが、「瞬間を切り取る」という意味では全く同じですので、書いていきたいと思います。
現在は、一眼デジカメ、コンパクトデジカメ、スマートフォンと、デジタルカメラが主流になり、そのうえメモリーカードも安価で大容量のものを入手できるようになりました。写真を大量に撮影できる、良い時代です。
私の場合は、同じだけの量をフィルムで撮影していたら、たぶん1カ月も経たずに破産してしまうと思います(笑)。
経験上、写真撮影技術は、「撮る量」に比例して上達していきます。
どんどん撮影して、面白い瞬間や可愛い瞬間を残していただければと思います。
Point1「シャッターチャンス」はいつ訪れるか分からない!
「シャッターチャンス」のお話になります。
どれだけ熟練した技術を持っていて、高価で高性能な最新機材を持っているプロの写真家でも、被写体の前にいなければ「シャッターチャンス」をものにすることは出来ません。
その意味では、飼い猫の場合は、飼い主さんがいちばん「シャッターチャンス」に出会う確率が高いのです。
私の場合は、野良猫をメインで撮影しておりますので、まずは野良猫がいる場所に足を運びます。
被写体である猫さえいれば「シャッターチャンス」は必ず訪れるものです。
「シャッターチャンス」が来たら撮る、の繰り返しです。
もちろん逃すことも多々ありますが……悔やんだところで何も変わりませんので、次の「シャッターチャンス」を待ちます。
ただ、「シャッターチャンス」に出会ったところでカメラを持っていなければ、当然ながら捉えることは出来ません。
私の場合は普段から「シャッターチャンス」があれば撮れるように、高倍率ズームレンズ付きのミラーレス一眼デジカメを持ち歩いてはおりますが、普通のかたにとっては、重いし荷物になるので現実的ではありません。
普段から持ち歩いていて、写真を撮れるもの……。一般的にはスマートフォンになると思いますので、そちらも踏まえて書いていきます。
2020.02.22(土)
撮影・文=佐々木まこと