気温も上がりムシムシしてくると、食べてからだの中から冷ましたくなるもの。

 今回紹介する涼を呼ぶ麺は、一見ひねりが効いているようで、実は直球のおいしさ。必食です!


そば処 四谷 更科の
「冷チャーシューメン」

●推薦人:
小宮山雄飛さん

 日本蕎麦屋の品書きに「冷やし」と付くとなぜかワクワクしませんか。

 たとえば「たぬきそば」ってタネものの中では最下層の扱いを受けてますよね、かけそばに揚げ玉をのせただけのやつですから。

 でもこれが「冷やしたぬき」となると、途端にワクワクする。

 揚げ玉以外に大根おろしなんかも乗ってるのだろうか?  冷やした汁がかかったタイプか、ぶっかけるタイプか。ワサビで行くか七味で行くか。あれこれ考えると楽しくなってくる。

おろし入り冷やしたぬき 864円(税別)の大根おろしは粗さとシャキシャキ感が最高!鬼おろしならではの食感、たっぷりのった揚げ玉&削り節で大満足。

 そんな蕎麦屋における魔法のワード「冷やし」が付くメニューの中でもこちらの「冷チャーシューメン」は格別のワクワクをくれます。

 なにしろ、ラーメンがおいしいと評判の蕎麦屋の、さらに冷やし中華ですから、カーブにカーブがかかった魅力的なメニュー。

冷チャーシューメン 1,188円(税別)。

 蕎麦用の出汁は使わず、ラーメン用のスープとも別の、冷やし中華専用に作っているスープは甘すぎずさっぱりした味が魅力。蕎麦屋なのに中華麺も自家製というのもすごい。

 さらに上にどかっとのった自家製チャーシューが厚切りで実に食べ応えがあるので、僕のおすすめの食べ方は、このチャーシューに和がらしを付けてツマみながら、まずはビールを一杯。

 ハムにナルトにキュウリ、紅ショウガと、具材を順繰りにツマミにして、瓶ビールを1本空けたら、いよいよ本丸の麺へ突入!

 冷やしなので麺が伸びにくいからこそできる、酒吞みの上級な楽しみ方。蕎麦屋の冷やし中華で一杯、これぞ粋な夏の過ごし方です。

ラーメン 648円(税別)は、そば処ながら注文する人の多い人気の一品。自家製の細めの麺、シンプルな具、素朴で懐かしいスープの味わいに、またすぐに食べたくなる。

そば処 四谷 更科

所在地 東京都新宿区新宿1-30-5
電話番号 03-3351-2951
営業時間 ランチ 11:30~15:00、ディナー 17:30~20:30(L.O.)
価格 Lunch、Dinnerともに540円~
定休日 土、日曜、祝日
カード 利用不可
座席数 54
おすすめの人数 ひとりで大丈夫
※1936年創業、今年で83年にもなる老舗の蕎麦店。蕎麦はもちろん、ラーメンの麺もチャーシューも自家製で、カレーなどごはんもの、丼ものも充実。

2019.07.19(金)
Text=Yuhi Komiyama
Photographs=Wataru Sato

CREA 2019年8・9月合併号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

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