『パイレーツ・オブ・カリビアン』の「生命の泉の入り口」は……
『パイレーツ・オブ・カリビアン』はココパームスのヤシの林やラワイのアラトン・ガーデン、そして、映画に出てくる「生命の泉の入り口」は、北海岸のハエナにあるブルー・ルームと呼ばれる洞窟で撮影された。
カウアイ島が、「カウアイ島」という実名で登場した『ファミリー・ツリー』は、この島の映画の歴史の中では非常に希なケースといえる。ジョージ・クルーニー演じる主人公が、妻の浮気相手がカウアイに滞在していると聞いて追いかけてきたハナレイの町、ハナレイ湾沿いのバケーション・ハウス、そして主人公が宿泊するセント・レジス・ホテルなど、ノスタルジックなスラックキー・ギターの音にのせて映し出されたカウアイ島は、ゆったり、しっとりとした魅力にあふれている。
カウアイ島でなぜ多くの映画が撮影されるようになったのか……。その理由には、ハリウッドのあるロスアンジェルスから直行便でわずか5時間半の距離にあること、変化に富んだ風景とエキストラとして起用できる様々なルックスをもつ人々がいることなどがある。そして何より、その多様な風景と異なる風貌の人々が揃うカウアイ島がアメリカ国内にあるということ。それはつまり、映画撮影用の機材の発送や人材の派遣、現地での雇用や撮影に関係する手続きが楽に行えるということだからだ。
そして、話題になった映画のロケ地を尋ねたいと思うツーリストの思いは、今も昔も変わらない。
『南太平洋』に幻の島「バリハイ」として登場した北海岸のマカナ・ピークは「バリハイ」、『南太平洋』で従軍看護婦が水浴びをしたルマハイ・ビーチは「ナースズ・ビーチ」、『ジュラシック・パーク』のヘリコプターのシーンが撮影された南のマノワイオプナの滝は「ジュラシック・パークの滝」などと呼ばれ、映画の中で使われた名前は今もツーリストの間で健在だ。
おばあちゃんが『南太平洋』で、その孫が『パイレーツ~』でエキストラを演じた――そんな話をよく耳にするほど、家族や友人の誰かが、何かの形で映画撮影やプロダクションにかかわってきている。カウアイ島の歴史はハリウッド映画と切り離せないのだ。
資料提供:
カウアイ島フィルム・コミッショナー/ Art Umezu
URL www.filmkauai.com
ハワイ・ムービー・ツアー・カウアイ
所要時間 6時間から6時間半
料金 大人105ドル(プリンスビル地域に滞在の場合は116ドル)、子ども(4-11歳)52.50ドル(プリンスビル地域に滞在の場合は63.50ドル)
TVスクリーンで映画の中に出てくるカウアイのロケ地を見ながらのガイド付きツアー。ただし、ガイドは英語のみ。タヒチ・ヌイ(『ファミリー・ツリー』のロケが行われたレストラン)でのランチが含まれています。
電話番号 +1-800-831-5541(日本語での予約対応可)
URL www.robertshawaii.com/kauai/hawaiimovietour.php
梅津美智留 (うめず みちる)
カウアイ島在住24年。イベント、ウエディングのコーディネーター、トラベル誌のライター。
フラ歴は今年で4年目。知れば知るほど面白くなるフラを楽しんでいる
協力:ハワイ州政府観光局
公式サイト www.gohawaii.jp
Facebook www.facebook.com/discover.aloha
Column
4つの島の個性を知る旅。もっと行きたくなるハワイ【カウアイ島】
カウアイ島在住24年のイベント、ウエディングのコーディネーター・ライターの梅津美智留さんが、カウアイ島の文化、おいしいもの、自然を満喫できるアクティビティーなどを紹介します。
2012.11.08(木)