恋愛映画の旗手、今泉力哉監督の最新作『愛がなんだ』に出演した若葉竜也。四半世紀を超える役者としてのキャリアを誇る彼が、独特なセリフ覚えや芝居に対するアプローチなどを語ってくれた。

プレッシャーとの戦い
メジャー大作への出演

――無差別殺人犯の少年を演じた『葛城事件』の出演により、第8回TAMA映画賞・最優秀新進男優賞を受賞されるなど、注目を浴びたことについては、どう捉えましたか?

 自分を認めてくれる人が増えたことは嬉しかったんですが、同時に怖さも感じました。これからは、監督からの演出があまり付かない現場が増える予想がついたからです。期待されるだけ、こちらからそれ以上のものを提示しなければならない、というプレッシャーはありますね。

――18年には『曇天に笑う』のほか、『サラバ静寂』『素敵なダイナマイトスキャンダル』『パンク侍、斬られて候』といった4作が公開されました。

 『曇天に笑う』のようなメジャー大作には出なそうと思われるんですよね(笑)。思うところはいろいろありますが、受けた仕事は全うしたいという気持ちがあります。「僕はやります」という想いがしっかり提示できて良かったと思っています。

2019.05.03(金)
文=くれい響
写真=白澤 正
ヘアメイク=FUJIU JIMI
スタイリスト=Toshio Takeda(MILD)