ウクレレ教室にはジェイク・シマブクロさんの育ての親が
ゴンチチさんや、竹中直人さん、女優の洞口依子さんなども関口さんたちにとってはウクレレ仲間。スクールを運営するにあたって、日本とハワイの行き来がはじまり、地元の人との出会いが増え、ハワイ文化への思いも強くなっていきます。奥様の久子さんは、次男の妊娠中にハワイの人たちから、「『おぎゃ~』と赤ちゃんが最初にあげる産声の一呼吸を、こんなに気持ちのいいハワイの空気でさせてあげるのは、とても素敵なことじゃない」とすすめられ、次男の出産を期にオアフへ生活の拠点を移すことになりました。
子育ての合間に、ハワイ大学へ通いながら、ウクレレ・ミュージシャンの発掘や、ウクレレ・メーカーとの関係を築き、ウクレレの輸出を担う忙しさ。それでも、なお、新しいことに挑戦したいと、ハワイを代表するミュージシャン、ケアリィ・レイシェルさんのトップダンサーだったブランドンさんにフラを習います。
ウクレレ、フラとやってくれば、ハワイ語にも興味がわく。そしてハワイアンソングを聴いて、その言葉の持つ優しさをみなさんに紹介しなくては、とポエポエでは、ハワイアンソングクラスも実施。音楽だけでなく、宣教師たちが持ち込んだアメリカン・キルトから生まれたと言われている、ハワイの植物を大胆にデザインするハワイアン・キルトのクラスも始めました。また、4代続くレイ・メーカーに直談判してかなった、生花のレイメイキング・クラスもラインアップして、ハワイ文化がすべてここに集結したかのような夢のスクールを作り上げています。
偶然見た映画のワンシーンからここまでたどってきた軌跡は、ハワイの文化を繋いでくれる、まさに奇跡。
フラを地元の先生についてやってみたいと思っても、短期の旅行ではなかなかそのチャンスはつかめません。流派もたくさんあり、それぞれの流儀があるなかで、土足で踏み入るようなことは、礼儀を重んじる日本人には難しいこと。そこでポエポエでは、有名ハラウでフラを習得しワイキキのステージで踊るトップダンサーのマリア・シュナイダーさんや、フラ大会の最高峰メリー・モナークでミス・アロハ・フラとなったマリア・ピーターセンさんなどを講師に迎えて、初級、中級、プライベートレッスンと取り揃えています。
オアフ在住のロコの女性の中でも、「フラをやってみたいけれども、ハラウに属するのは時間的余裕がない」という人たちが足を運ぶこともあります。ウクレレを教えてくれるのは、ジェイク・シマブクロさんの育ての親・ドクタートレイさんをはじめ、オータサン、ウクレレ通のあこがれのプレイヤー、ベニー・チャンさんなどの豪華な顔ぶれ。ポエポエに行けば、ハワイ文化のエキスパートたちが本来のハワイ文化を直に教えてくれるという、いいとこ取りのカルチャー・センターなのです。
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2012.10.05(金)