ハワイと聞いて、ほとんどの人が思い浮かべるのは、たくさんの人で賑わうワイキキビーチ、山肌に太陽が差し込んできらきらと輝くダイヤモンド・ヘッド、夜中まで買い物ができるカラカウア通り、大きな船が停泊するのが見えるアロハタワー、オレンジ色の夜景が美しいタンタラスの丘、かっこいいサーファーがビッグウエーブを待つノースショア、「この木なんの木♪」でおなじみのモンキーポッド、パイナップルで有名なドールプランテーション、青く澄んだ海にトロピカルフィッシュが集まるハナウマ・ベイ……。

 これぜーーーんぶオアフ島にあります。みんながお馴染みにしてくれているオアフ島はまさにハワイの顔。 毎年多くの人が訪れ、その素晴らしさを目で覚え、写真に撮り、言葉で語り、手紙に綴りと、形をさまざまに変えながら記憶に残していく。このオアフ島の毎回違った印象を旅行客に残し、「また来たいな」と思わせてくれる魅力は、何なのだろう?

 その魅力を教えてくれる場所があります。

 2012年9月、ワイキキ近郊に「ポエポエ・ハワイアン・カルチャー・センター」がオープンしました。サザンオールスターズのベーシスト、関口和之さんご夫妻が、日本でやってきたカルチャースクールを逆輸入したという異色の存在。1985年に公開されたウッディ・アレン監督の映画『カイロの紫のバラ』で主演のミア・ファローがウクレレを弾くシーンを見て、「この楽器、かわいい!」と集め始めたウクレレに導かれるように、ウクレレの神様と呼ばれるオータサンに出会い、手ほどきを受け、カマカ・ウクレレを日本に広く紹介したのも関口さんご夫妻でした。

20年間、日本とハワイの架け橋として活躍する関口さんご夫妻。数々のウクレレ・イベントも手がけています。10月24日にアルバム「ウクレレキャラバン」をリリース!

 ウクレレのことをもっと知りたいと思っても、日本には当時ほとんど楽譜も出回っていなかったことから、ご夫妻は教則本「ウクレレ快楽主義」を発行。そうこうしているうちに、どんどん手に入れて増えていくヴィンテージ・ウクレレを見て、「ウクレレ大図鑑」を発行。そして、ウクレレ愛好家との交流も生まれ、ウクレレのみならず、フラやスラックキー・ギターなどハワイの文化を教えるスクールを開校しました。

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2012.10.05(金)