一番人気はクリームパン!
自家製ハトムギのお茶も美味
 

 色々なパンをご紹介しましょう。

 一番人気は「クリームパン」。ハトムギ茶を煮出して丸ごと加えた生地で、自家製の豆乳クリームを包んでいます。甘くない優しい味わいのなめらかなクリームと、ほっこり香ばしい生地の相性が抜群。「クセのない豆乳を選びました」と上田さんはにっこり。

 旬の時期にコトコト煮込んで作った愛媛県産デコポンのジャムを、豆乳クリームと一緒に白パン生地で包んだ「デコポンのクリームパン」もおいしい。

 「ぶどうパン」は、沖縄県産のラム酒・ルリカケスに漬け込んだレーズンを使用。優しい風味と香りで、食べやすい一品。

 「紅さやか」と名付けられたパンは、キュンと甘酸っぱいサクランボ・紅さやかとカシスをコンポートにして、豆乳クリームと一緒に全粒粉の生地で包んでいます。見た目も可愛く、甘味と酸味のバランスがとてもいい。

 「メロンパン」は、てんさい糖を使ったサクサクのクッキー生地が、モチモチ、フワフワのパン生地に乗っています。ほんのりした甘さで、しっとり食べやすい。幅広い年代に人気だそう。「ベーグル」は、季節で様々な種類が登場。これは、ココアとココナッツ。もっちりほろ苦のココア生地で、中には優しい甘さの自家製ココナッツジャム。コク深いおいしさで、おやつにぴったりです。

 シナモンの香り豊かな「はとむぎシナモンマフィン」には、三重県産の薄力粉とハトムギ粉を半々で使用。レーズンとクルミがギュッと詰まったリッチな味わいです。シナモンの風味がアクセント。

 「はとむぎのドーナツ」は、ココナッツオイルで揚げてあります。香りが良く、いつまでも揚げたてのようなおいしさ。ムチムチした食感のパン屋さんらしいドーナツです。

 食事向きの甘くないパンもあります。

 「畑のおやき」は、自社の畑で採れた野菜を調理し、食パン生地で包んで焼き上げています。取材日は、有機の切り干し大根、完熟の万願寺唐辛子、舞茸のみりん醤油炒めが入っていて、食べ応え充分。小腹がすいた時にもよさそう。

 「有機トマトとひよこ豆のシチュー」は、自社の畑で採れた旨みたっぷりのトマトを、有機のヒヨコ豆と一緒にコトコト煮たシチューが入っています。「生地の回りにバゲットのパン粉を付けてオーブンで焼いてから、ココナッツオイルで揚げています」と上田さん。ひと手間かけたリッチな味わいです。

 「だだ茶豆のミニハードトースト」は、同じく畑で採れただだ茶豆を塩ゆでし、フランスパン生地に混ぜ、ミニ食パン型で焼成。半分にカットして、軽くトーストする食べ方がオススメだとか。豆の風味が口いっぱいに広がります。

 「塩パン」に使っているのは、動物性不使用の手作りバター。ココナッツオイルや豆乳ヨーグルト、てん菜糖、オリゴ糖などを使って工夫したオリジナルで、ほんのり甘く、食パン生地と好相性。リピーターの多い人気パンです。

 「ハトムギの旨みを感じてもらえる」と上田さん自慢の「バゲット」は、低温で長時間発酵。さわやかな風味と香りが口の中に広がります。優しい甘みも。

 「コンプレ」は、国産の石臼挽き全粒粉を使用。ミキサーを使わずに手ごねで、毎日、微妙な調整を欠かしません。むっちりした食感と豊かな香りが特徴です。

 「木の実とフルーツのリュスティック」は、沖縄県産のラム酒・ルリカケスに漬け込んだレーズンとイチジク、クルミがぎっしり。長熟のバゲット生地の旨みと相まって、食べ出したら止まらなくなるおいしさです。

 「白パン」は、豆乳仕込みの生地で、ふんわりした食感。毎日食べたいという幅広い年代のファンに愛されている一品。

 「はとむぎの杜の角食パン」は、モチモチした生地ですが、トーストするとサックリとした軽やかな食感に。「ハトムギの味と香りをダイレクトに味わってもらえます」と上田さん。

 豆乳仕込みの生地に香ばしくローストしたクルミをたっぷり入れた「くるみパン」は、上田さんのお気に入り。優しい味わいに香ばしさが加わり、毎日食べたくなるおいしさ。

 「健康に良いといわれるハトムギをもっと身近に、もっと気軽に、毎日食べられるように」と開発された「はとむぎパン」は、どれも優しい独特の味わい。

 パンは、店内でイートインできます。

 一角に、はとむぎ茶やはとむぎブレンドハーブティーのティーバックが置かれていて、自由に飲むことができるのです。ストレートはもちろん、レモングラスやジンジャー、大和茶がブレンドされたはとむぎ茶もとてもおいしい。

 はとむぎ茶を飲みながら「はとむぎパン」を食べると、ほっこり、ゆったり、幸せな気分になれます。

はとむぎの杜

所在地 奈良県奈良市出屋敷町141-1
電話番号 0742-62-8318
http://www.hatomugi.shop/

宗田洋子(そおだ よおこ)

ライター。神戸生まれの神戸育ち。神戸を離れたことがない神戸っ子。ライター歴30年以上で、関西の雑誌の取材だけでなく全国誌でも関西取材を手がけ、老舗から新店まで回ったお店は数知れず。移り変わる街を見続けてきた。食いしん坊で飲んべえ。

Column

そおだよおこの関西おいしい、おやつ紀行

生まれも育ちも神戸の生粋の神戸っ子で、長年の関西での取材経験からおいしいお店を知り尽くしている、ライターのそおだよおこさんが、関西の「今、食べてほしい!」というおやつを紹介します。

2018.11.15(木)
文・撮影=そおだよおこ