パティスリーやショコラトリーのページも充実

 パリでの暮らしに欠かせないのがカフェ。地元の人々にまじって過ごす時間は、自分もパリジェンヌになったかのごとき気分を与えてくれる。昔懐かしいスタイルを守り続けるカフェをはじめ、これまでのパリでは珍しかったバリスタのいる店、焙煎から手がける店など、新しいスタイルのカフェも顔を出す。

 ティータイムには、美味しいお菓子は欠かせない。ということで、素晴らしい味を楽しめるパティスリーとショコラトリーも紹介されている。甘党は必読。

エッフェル塔が間近に見えるレストラン「ル・ゾンブル」は、セーヌ川左岸に位置するケ・ブランリー美術館の最上階にある。15時から17時まではサロン・ド・テとして営業

 また、ロダン美術館の庭園、カトリーヌ・ドヌーヴがインテリアに関する協力を行った映画館のサロン、エッフェル塔が間近に見えるレストランなど、パリならではの空気を感じることのできる空間を集めたページも面白い。

 多種多様なカルチャーがミックスされている点も、この街の魅力のひとつである。スウェーデン、オーストリア、イギリス、そしてイスラムなど、さまざまなスタイルでお茶が楽しめるサロンの紹介は興味深い。

 この本を片手にパリのさまざまな店をはしごする休日は、なかなか心が和みそう。

ジュウ・ドゥ・ポゥム『パリでおいしいお茶時間』
発行 ジュウ・ドゥ・ポゥム
発売 主婦の友社
定価 ¥1890
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2012.06.01(金)