バンドマンを演じる主演ドラマ
「御茶ノ水ロック」

――17年、主演ドラマ「ファイブ」では映像に戻ってきたわけですが、そのときの心境は?

 完全に「舞台の人」になっていたので、自分の芝居も舞台的なものになっていたことに気付かされました。だから、このドラマでは、できるだけ動きを小さく、リアルにやることを心がけました。

――そして、新たな主演ドラマ「御茶ノ水ロック」の放送が始まりましたが、佐藤さん演じる始はバンド「ダイダラボッチ」のメンバーという設定もあって、ご自身と重なる部分も多いのでは?

 自分自身、バンド時代のいい想い出がまったくないので、このドラマで新たにやり直したい気持ちですね(笑)。あと、ドラマでは兄弟の確執がシリアスに描かれているんですが、俺はひとりっ子ですし。御茶ノ水のロケでは、バーのシーンが印象に残っていますね。楽器がいっぱい展示されているんですけど、一緒に世界中のビールも並んでいて、いろんなデザインを見ていて楽しかったので、そのうち自分でも飲みに行きたいなと思いました。

――このドラマでは、どんな新しい佐藤さんが見られると思いますか?

 “2.5次元”をやるうえで、佐藤流司であるという要素を消していきたいと思っているんです。でも、今回は原作のないオリジナル作品のうえ、脚本も俺に寄せて書かれたものなので、かなりのびのびした佐藤流司が見られるんじゃないかなと思います。3月には「舞台版」がありますが、あれだけテンションが高くて動きまくる始を2時間演じ切るのは、かなり体力がいるかなと思っています。

2018.01.12(金)
文=くれい響
撮影=橋本 篤