カジュアル船とラグジュアリー船
それぞれの魅力を合体した客船

テクノジムのマシーンを導入した最新式のパノラミックジム。海原を眺めながらエクササイズ!

 プールやカジノにシアターなど、大がかりな施設が揃っているほど、クルーズ料金は高額だと思いがち。実はそれ、クルーズに関する誤解のひとつ。豪華な施設が整っている客船はそれだけ規模が大きく、その分、客室数も多い。コストを人数割りすれば、大型客船ほどかえって安く上がる。

公海上ではカジノもOK。スロットマシーンから本格的なカードゲームやルーレットもラインナップ。

 客船にはカジュアル船、プレミアム船、ラグジュアリー船の3つのカテゴリーがある。

 クルーズ初心者におすすめなのは、大型のカジュアル船。お試し感覚の手頃な料金ながら、施設が充実。クルーもビギナーのケアを心得ている。

 一方、ゲスト数が少なく、ハードルがやや高いのは、ラグジュアリー船。贅を尽くしたスイートタイプの客室が多く、至れり尽くせりのサービスが受けられるものの、施設は小規模だったりする。

 その中間にあたるのが、プレミアム船だ。ちなみに、世界の客船の8割をカジュアル船が占める。

MSCヨットクラブでは24時間バトラーサービスが受けられる。

 MSCディヴィーナは1751室の大型客船だが、船体前方の69室のみ、「MSCヨットクラブ」というワンランク上のカテゴリーを設定している。これはホテルでたとえるなら、エグゼクティブ・フロアのようなもの。大型客船の大がかりな施設とMSCヨットクラブ専用施設の両方を利用でき、プレミアムなサービスを受けられる、まさにいいとこ取りだ。

2017.11.23(木)
文・撮影=古関千恵子