ヨーロッパ最大のクルーズ会社、MSCクルーズの13隻目にあたる新造船MSCメラビリアが2017年6月に誕生。イタリア、マルタ、スペイン、フランスと地中海をめぐる7泊8日のクルーズの旅を提供しています。「世界8番目の不思議」というキャッチフレーズとともに登場した、MSCメラビリアの命名式と処女航海の模様をレポートします。
Day #00
大女優ソフィア・ローレンによる
「MSCメラビリア」の命名式
全長315メートル、乗客数5714名というMSCクルーズ最大級の新造船、MSCメラビリアの処女航海に先駆けて、出港前夜に命名式が行われました。会場となったのは、今年開港500周年で盛り上がるフランス北西部の港町ル・アーブル。MSCメラビリアの傍らに設けられた透明な屋根を張った特設会場には、ドレスアップした招待客の紳士淑女が、その瞬間を待ち受けていました。
式典では、MSCクルーズ会長のピエルフランチェスコ・ヴァーゴ氏と同社CEOのジャンニ・オノラート氏、そしてル・アーブル市長のスピーチにつづいて、ユニセフのキャンペーンで結成されたキッズ・グループ、キッズ・ユナイテッドのコンサートも。
MSCクルーズは、2009年から調理不要のレトルト栄養補助食品を、エチオピアや南スーダンなどの栄養失調に苦しむ6万7000人以上の子どもたちに提供してきたのだそうです。ユニセフの青いTシャツを着たちびっ子たちも壇上に上がり、元気いっぱいのパフォーマンスを展開します。
右:白い制服に身を包んだ船のオフィサーたちが勢揃いすると、会場にもぴりっとした緊張感が。
さらに俳優としても活躍するフランスの人気歌手、パトリック・ブリュエルさんのコンサートで会場が総立ちになったあとで、白い制服に身を包んだMSCメラビリアのオフィサーたちが壇上前に一列に整列すると、いよいよこの船のゴッドマザーであるソフィア・ローレンさんが会場入口に到着。80代にしてなお美しい、往年の名女優の登場に一同から歓声が上がります。
壇上のソフィアさんが、MSCメラビリアの船体とシャンパンボトルをつなぐリボンをカットし、シャンパンが船体に降りかかった瞬間、人々の歓声とともに盛大な花火が空を飾り、銀色の紙吹雪が会場を包みました。
2017.07.07(金)
文・撮影=安田和代