特撮ドラマ「牙狼-GARO-」で初代主役を務め、カリスマ的人気を誇る俳優・小西遼生。現在ミュージカルなど、さまざまな舞台、映像作品に出演する彼が、これまでの俳優人生を振り返る。

母親に連れられて宝塚歌劇団へ

――幼い頃に持っていた将来の夢は?

 小学校の卒業文集には、「一級建築設計士」と書いていました。今考えると、よくそんな難しい言葉を知っていたな、とは思うんですが、ひょっとしたら一軒家を建てることに憧れていたのかもしれません。

――その後、中学ではバスケとテニスをやられていたそうですね。

 学校の部活ではテニス部に入っていたんですが、家の前にフープ(バスケットコート)があったんです。当時NBAやストリートバスケ、あと「スラムダンク」が流行っていたこともあり、休みの日は8~9時間ぐらい夢中になってやっていましたね。それで仲間と一緒に「3on3」の大会にも出場したんですが、1回戦を勝ち抜いた記憶は……ないですね(笑)。

――その一方で、子どもの頃、宝塚歌劇団の舞台を月1回の割合で観に行っていたそうですが、ご両親の影響ですか?

 母親が宝塚好きで、物心ついたときには東京と兵庫の劇場によく行っていましたね。ついて行ったご褒美として、ゲームソフトを買ってもらえるんですよ(笑)。それで、上演中はロビーでポータブルゲームをやることも多かったんですが、「ブラックジャック」などコミックやアニメが原作のときは客席で観ていました。中学生ぐらいまで行っていたと思うんですが、そのときは自分が俳優になるとは思いもしませんでした。

2017.07.07(金)
文=くれい響
撮影=松本輝一