アガディールのリヤドに
世界中から現地集合!

植民地時代の面影を残す瀟洒な邸宅風ホテル、リヤド・ヴィラ・ブランシュ。

 3月とはいえ、北アフリカの強烈な太陽に大地が晒されて、気温は既に30度を超えていたが、建物は典型的なアンダルース様式。吹き抜けの中庭には噴水があり、ひんやりと涼しい空気にモロッコならではのネロリの香気が漂う。3月はビターオレンジの季節。その精油であるネロリを使った心憎い演出に、旅の疲れがゆっくりとほぐれていく。

 鍵を渡され、中庭をぐるりと囲む上階の一部屋に案内されると、室内にも嬉しい演出が。白にほんの少しピンクが混ざるバラの花がそこここに飾られ、テーブルにはおもてなしのモロッコ菓子が並ぶ。そしてキングサイズのベッドの上には、手書きのメッセージを添えた新製品「オーラボタニカ」が置かれていた。

現地集合場所はこちら、リヤドの中庭。ウェルカムドリンクの甘いミントティーを飲みながら各国プレスたちをファッションチェック!?

 一息ついてからパティオ風中庭に出向くと、既に人が集まり始めていた。今回のプレストリップは、総勢約50名が参加と聞いている。ウェルカムドリンクは、やはりモロッコならではのミントティに、フレッシュな桃やオレンジのジュース、そして可愛いモロッコ菓子が並んでいた。各テーブルには「オーラボタニカ」の全商品がディスプレイされている。

 しばらくするとケラスターゼ本社のラウラとサミュエルが司会を始め、参加者への感謝の意を述べると簡単なスケジュールを説明した。その後、各自、英語で自己紹介となった。距離的に近いヨーロッパの国々からの参加者が一番多かったが、カナダやUSA、南米ブラジルやメキシコから来た人たちも。アジア勢は、フィリピンと私たち日本からだけだったが、和気藹々とお茶会を楽しんだ。

美しいハマムで
アルガンオイルマッサージ

左:モロッコの美の殿堂、ハマム。こちらにはこんな室内プールも。
右:マッサージで使用された、ヘア・ボディ用オイル「オーラボタニカ エッセンシャル」。

 午後5時~8時はスパ・タイム。モロッコ美容に欠かせない素晴らしいハマム(蒸し風呂)を併設したリヤド内で、各自、アルガンオイルを使ったマッサージを受けるのだ。私たちの予約は午後7時からだったので、それまでお茶を飲んだり、ビーチに出かけ裸足になって砂浜を散歩し、大西洋に沈む夕日を眺めたりした。

 リヤドに戻り地下1階にあるハマムへ降りていくと、室内プールに面して施術室があり、熟練の技を持つベルベル人(モロッコ先住民の総称)女性たちによるアルガンオイルマッサージが始まった。

 アルガンオイルは抗酸化作用の高いビタミンEが豊富に含まれている。ビタミンEの含有量は、なんとオリーブオイルの約7倍ともいわれており、アンチエイジング効果の高い“奇跡のオイル”とも呼ばれる。それでいてテクスチャーがさらりとしていて、角質層への浸透率が高く、現地の乾燥した空気に晒されたお肌をしっとりと保護してくれる。

 マッサージの途中で、ふと香りが変わった。ナッティなアルガンオイルに、微かにオレンジのフレッシュなアロマが加わった。新製品のボディにも使えるヘア・ボディ用オイル「オーラボタニカ エッセンシャル」を手のひらで温め、背中から首にかけて、さらには頭皮へと絶妙な手技を発揮してくれて、その心地よさに眠っている五感がゆっくりと目覚めていくのを感じた。この商品、ヘアとボディ両方に使えるのがなかなか優れものだ。

モロッコでのプレスツアーの
苦労話で盛り上がる

 マッサージでリフレッシュした後、午後8時半には着替えを済ませリヤド内のレストランへ。アミューズ・ブーシェから始まり、魚介のパスティラ、レモンチキンタジンといった伝統的なモロッコ料理が、上質なモロッコワインと共にサーヴィスされる。

 たまたま私たちのテーブルでは、パリのケラスターゼ本社の人々と一緒だったので、このプレスツアーを成功させるに至る涙ぐましい努力(何しろここはモロッコ! 約束や契約がきちんと遂行されるかは、神のみぞ知る、不思議の国だからだ)を知らされて、大いに会話が弾んだ。ちなみに隣のテーブルでは、NYから参加した美容ブロガーが、食事中ひっきりなしにメニューの撮影と自撮りを繰り返し、その場でSNSにアップしている姿も印象的だった(笑)。

 日付が変わる頃、私たちは明日の予定を確認し合いながら三々五々自室に引き上げて、プレスツアー1日目が終了した。

2017.06.09(金)
文=岡本翔子
撮影=齋藤順子