驚きいっぱい
“夢のスイート”にチェックイン!
トランスイート四季島に乗車できるゲストは、最大でもわずか34名。プロローグ四季島でくつろいだ後、すべてのお客さまは列車の中央に位置する5号車からボーディングします。
ホームにはレッドカーペットが敷かれ、ドアの向こうには暖炉風インテリアが鎮座。贅沢に慣れたエリートトラベラーでも、きっとこの演出には感激するはず。ホテルでいえばロビーラウンジにあたるこの空間では、滞在中はお好きなタイミングでドリンクや軽食を楽しめます。
室内の調度品も素晴らしく、トランスイート四季島のために特注したものもふんだんに取り入れられています。
たとえば、カーペットは日本で唯一、糸作りから一貫して職人によるクラフツマンシップを守り抜いている「山形緞通」。そのほか、「秋田木工」のブナ曲木のソファ、「板垣金属」(新潟)の門柱照明など、“メイド・イン・東日本”がインテリアの随所に。それらの多くがトランスイート四季島オリジナルなのです。
ラウンジを抜けると廊下に沿って客室が並びます。客室のカテゴリーは3つで、まずはもっとも室数の多い「スイート」からご紹介。
ドキドキしながら客室のドアを開くと、そこには、格調高いまさしく“スイート空間”が広がっています! 天井が高く室内全体にゆとりを感じさせ、列車内にいることを忘れさせる“ラグジュアリー感”を醸し出しているのがさすが。独立したシャワーブースとトイレも完備し、ベッドには、創業450年余の老舗「東京西川」が極上と誇るリネンと、列車という特別な環境において最適なマットレスをカスタマイズしました。
さらに、トレインクルーによる洗練されたおもてなしにも注目です。荷物を客室まで運んでくれるほか、優雅な列車でのクルージング中にはバトラーとして、ゲストのリクエストに応えます。
お次は、「デラックススイート」。室内に入ってまず驚くのが、その広さ。長期滞在したくなるほどゆったりとしています。さらにバスルームには、なんと檜のお風呂が! 映画のスクリーンのように鮮やかに変化する車窓を眺めながら、のんびりと湯につかる……、こんなかつてない非日常の体験もトランスイート四季島が実現するのです。
右:すべての部屋にセキュリティボックスとミニバーを完備しています。
そして最後にご紹介するのは、最高峰の客室「四季島スイート」。こちらはメゾネットタイプというのが、とにかく驚き!
1階は西洋スタイルのベッドルームで、2階は掘りごたつ風テーブルを備えた和室となっています。見晴らしのいい2階からの車窓を満喫しながら、畳の上でくつろぐ……日本人でよかったと思える瞬間です(もちろん、外国からのお客さまも感激するはず!)。お風呂はデラックススイートと同様に檜風呂。世界にたったひとつしかない特別な空間です。
2017.04.08(土)
文=矢野詔次郎
撮影=橋本篤